労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 円安と物価高騰による企業経営危機 2023年度の倒産状況レポート

2024年4月16日

労務・人事ニュース

円安と物価高騰による企業経営危機 2023年度の倒産状況レポート

2023年度の「物価高」倒産 前年度比1.7倍の684件 製造業、運輸業、建設業など、内需産業と下請けで増加(TSR)

2023年度において、日本国内で物価の上昇による倒産が前年と比べて1.7倍の684件に急増しました。これは前年の394件から大幅に増加した数字であり、負債総額も約3兆9776億円に上り、前年比で約91%の増加を記録しています。

物価の高騰は、特に製造業や運輸業、建設業を中心に影響を与えており、これらの産業での倒産が目立ちました。具体的には、製造業で146件、運輸業で146件、建設業で138件の倒産がありました。これは、原材料や燃料などのコストが高騰し、それを製品価格に転嫁できない企業が増えていることが原因と考えられます。

経済のグローバル化に伴い、円安が進行し、2022年4月には1ドル=130円60銭だったものが、2024年3月には151円34銭まで下落しました。この円安の影響で、原材料費やエネルギー費用の増加が続いており、特に中小・零細企業にとっては、これらのコスト上昇を製品価格に転嫁することが困難になっています。また、日本銀行がマイナス金利政策を解除し、金利が上昇したことも、企業の資金繰りに影響を与えています。

さらに、大手企業の賃上げが進む一方で、中小企業も人件費の上昇に追いつかなければならない状況にあり、資金繰りの悪化が懸念されています。このような経済環境下で、政府は価格転嫁の困難さに直面している中小企業や下請け企業に対する支援策の充実が求められています。

2023年度の倒産の多くは、破産が中心で、総件数の約88%を占めています。倒産した企業の中では、負債額が1億円以上の企業が約6割を占め、特に1億円以上5億円未満の負債を抱える企業が最も多くなっています。また、地域別では全地区で倒産件数が増加しており、特に四国地方の増加率が最も高いことが明らかになっています。

このように、物価の高騰が日本の企業に与える影響は大きく、特に中小・零細企業の経営状況を厳しくしています。政府や関連機関による適切な支援策と経済環境の改善が求められる中、企業側でも財務健全化や事業戦略の見直しが必要とされています。

⇒ 詳しくは東京商工リサーチのWEBサイトへ