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2024年9月16日

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国内定期航空旅客輸送量が8,277千人に達するも前年同月比1.8%減少、貨物輸送は6.4%増加で回復傾向

航空輸送統計速報(令和6年6月分)(国交省)

航空輸送統計の最新データによると、国内および国際の航空輸送は、依然としてコロナ禍前の水準には完全に戻っていないものの、着実に回復基調を見せています。令和6年6月のデータでは、国内定期航空の旅客輸送量が8,277千人に達し、前年同月比で1.8%減少しました。これは2019年の同月比で見ても2.6%減となっており、座席利用率は73.0%でした。一方、貨物輸送量は前年同月比で6.4%増加し、トンキロベースでも6.2%増加しており、重量利用率は50.7%でした。このことは、貨物輸送が回復の牽引役を果たしていることを示しています。

国際航空輸送においては、旅客輸送量が前年同月比で23.1%増加し、1,682千人に達しました。しかし、2019年の同月比では15.6%減少しており、座席利用率は81.4%と高水準を維持しています。貨物輸送についても同様に、トンベースで19.9%増加し、トンキロベースでは15.4%の増加が見られました。これにより、国際貨物輸送の重量利用率は71.1%と高い水準に達しています。

国内定期路線の旅客輸送実績を細かく見てみると、幹線では東京(羽田)-新千歳間が805,273人で前年同月比102.0%の増加を示しており、貨物輸送も8,954,300キログラムで前年同月比100.4%と堅調な伸びを見せています。これに対して、ローカル線では全体として若干の減少傾向が見られるものの、依然として安定した輸送量を維持しており、特に東京(羽田)-鹿児島間では、貨物輸送が前年同月比で113.8%増加しています。

国際線では、方面別に見ると、中国路線が旅客数で183.9%、貨物重量で127.7%の増加を見せ、韓国路線も同様に旅客数で118.4%、貨物重量で172.7%の増加を記録しています。その他のアジア路線も堅調で、特に台湾を含む路線での成長が顕著です。一方、米大陸や太平洋路線でも、旅客数および貨物輸送量ともに二桁の成長率を達成しており、特にハワイやグアムなどの太平洋路線は旅客数が126.3%増加、貨物重量が151.1%増加しました。

この統計から、航空業界は着実に回復しているものの、依然として完全な復活には至っていないことが伺えます。特に、国内の旅客輸送においては、座席利用率の回復が遅れており、今後の経済回復や観光需要の拡大が求められます。また、国際線の回復が顕著であり、特に貨物輸送の増加が全体の回復を支えていることがわかります。このような背景から、航空会社や関連業界においては、貨物輸送の拡大や効率化が引き続き重要な課題となるでしょう。

さらに、国内外の路線別に細かく分析することで、各路線の需要動向を把握し、今後の輸送戦略を策定することが求められます。例えば、成田発着の国内線では新千歳や大阪間での需要が高まっており、このようなデータを基に路線の見直しや新たな運航計画を策定することが可能です。また、国際線においては、中国や韓国、その他アジア地域との輸送需要が高まっているため、これらの地域への輸送能力の強化や新たなサービスの導入が今後の成長を支える鍵となるでしょう。

このような動向を踏まえ、航空業界全体がデータを活用した戦略的な意思決定を行い、持続可能な成長を目指すことが重要です。データに基づくマーケットインテリジェンスの強化や、顧客ニーズに即した柔軟なサービス提供が、競争力の維持・向上に寄与するでしょう。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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