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2024年4月6日

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約60年ぶりの手形制度改革!中小企業を中心に紙の約束手形から電子記録債権への移行加速

中小企業では「受取手形等」の売上比率は低下傾向 卸売業・製造業では手形取引の商慣習が根強く残る(東京商工リサーチ)

公正取引委員会が新たに、手形や電子記録債権の使用に関する指導基準を見直し、全ての業種の下請け企業への支払い約束期間を60日以内に設定することを発表しました。この改正は約60年ぶりとなります。更に、紙の約束手形の使用を2026年に終了し、電子記録債権(でんさい)への完全移行が計画されています。

東京商工リサーチ(TSR)による調査結果によると、大手企業を中心に手形などの残高は増加傾向にあり、2023年の「受取手形等」の残高は前年比で3.2%増加し、合計13兆9,779億円に達しました。しかし、売上に占める受取手形の比率は3.2%と微減しています。資本金1億円未満の中小企業では受取手形の比率が高く、資金繰りの遅れが示唆されていますが、大企業ではこの比率が低くなっています。

政府は、60日以上の支払期間を設定する企業に対して下請法に基づく指導を行う方針です。これは、中小企業の資金繰りを支援し、伝統的な商慣行を見直すためのものです。しかし、形式的な支援だけでなく、中小企業のデジタル化や資金調達の支援も必要とされています。

業種別に見ると、卸売業と製造業で手形の使用が特に多いことが明らかになりました。卸売業では売上に占める受取手形の割合が14.4%に達し、製造業も8.4%と高い比率を示しています。一方で、農・林・漁・鉱業では過去10年で受取手形の使用が大幅に減少しています。

割引手形については、計上企業数と金額が共に減少しており、2023年の残高は7,801億円と10.8%減少しました。特にコロナ禍の影響で、売上が減少する一方で、手元資金に余裕が生まれ、手形を保有する企業が増加しました。

全国銀行協会のデータによると、2023年の約束手形の交換高は93兆4,228億円と前年比で11.2%減少しましたが、「でんさい」の金額は17.3%増加しています。これは電子記録債権が取引の効率化を促し、紙の手形に替わる主要な決済手段となりつつあることを示しています。政府は電子決済の促進を進め、紙の手形や小切手の使用を段階的に廃止し、2026年には完全に電子化する計画です。

⇒ 詳しくは東京商工リサーチのWEBサイトへ