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2024年6月1日

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2023年度の不動産売却で94社が98万平方メートルを処分、譲渡損益総額5,680億円を計上

2023年度の不動産売却は94社 譲渡損益総額は過去最高額を計上(TSR)

東京商工リサーチによると、2023年度の東京証券取引所に上場している企業3,836社のうち、国内不動産の売却を公開したのは94社で、前年度の114社から20社減少しました。売却された土地の総面積は84社が公表し、合計98万5,595平方メートルとなり、前年度からほぼ半減(47.0%減)しました。

2023年度に不動産を売却した企業の中で、譲渡損益を公表したのは88社で、総額は5,680億700万円となり、前年度比27.9%増でした。これは地価上昇の影響を受けて2001年度以降で最高額を更新しました。譲渡益を計上した企業は82社で、全体の93.1%を占めました。

売却土地面積が合計1万平方メートルを超えた企業は17社で、前年度の38社から半数以下に減少しました。最大の売却面積を記録したのは日野自動車で、38万1,000平方メートルを売却しました。これは同社の一部工場や埼玉県の車両置き場を含むものでした。

2023年度に不動産を売却した上場企業のうち、直近の最終利益が赤字であった企業は18社で、全体の19.1%でした。これは前年度の28.9%から9.8ポイント減少しています。

コロナ禍では多くの企業が手元資金を確保するために不動産を売却していましたが、2023年度は経済活動の再開に伴い、戦略的な不動産売却が目立ちました。業務効率化や設備投資のための資金確保を目的とした売却が増えています。

本調査は2023年度(2023年4月~2024年3月)に東証プライム、スタンダード、グロースに上場している企業を対象に、国内不動産の売却を公開した企業を分析しました。固定資産の売却に関する公開は、譲渡する資産の帳簿価額が企業の純資産額の30%以上、または譲渡による損益が経常利益や当期純利益の30%以上の場合に義務付けられています。

2023年度に不動産売却を公表した94社のうち、譲渡益を計上した企業は82社で、総額5,684億8,200万円に達しました。一方、譲渡損を計上したのは5社で、損失額は4億7,500万円に抑えられました。

売却土地面積が合計1万平方メートルを超えた企業は17社で、最大の売却面積を記録したのは日野自動車の38万1,000平方メートルです。次いでオーミケンシが8万4,000平方メートル、ひらまつが8万833平方メートルでした。

譲渡価額を公表した8社の総額は30億8,900万円で、トップは瑞光の15億3,000万円でした。瑞光は経営資源の有効活用と資産効率の向上を目的として不動産を売却しました。

業種別では、卸売業が最多の13社で、次いで小売業が10社でした。前年度に最多だったサービス業は4社に減少しました。

2024年3月に発表された令和6年地価公示では、全用途平均、住宅地、商業地のいずれも地価が3年連続で上昇し、上昇幅も拡大しました。観光地や半導体工場が進出するエリアで地価の上昇が目立ちます。

不動産を売却した上場企業は減少しましたが、譲渡損益の総額は2001年度以降で最高額を更新しました。多くの企業が地価上昇を背景に好条件で売却を行ったとみられます。

本社や本部移転を理由に不動産を売却した企業は10社で、前年度の4社から倍増しました。働き方改革や改善を目的とした売却がトレンドとなっており、今後もこの動きが続く可能性があります。東京証券取引所が資本コストや株価を意識した経営を求める中、資本効率の向上を目指した売却が増えることが予想されます。

⇒ 詳しくは東京商工リサーチのWEBサイトへ