労務・人事ニュース

2025年（令和7）年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請（内閣官房）

日本の持続的な発展を担う若い世代の育成に向けて、政府は2025年度の卒業・修了予定者の就職活動について新たな指針を設定しました。これは、学生たちが学業に集中し、安心して就職活動を進めるための環境整備が目的です。近年、学生の就職活動が早まる傾向にあり、正式な採用活動が始まる前にインターンシップなどを通じて間接的な選考が行われていることが問題視されています。また、就職活動中の学生に対するハラスメントも社会問題となっています。

このような背景のもと、政府は2025年度卒業予定者を対象とした就職・採用活動の日程に関する基本ルールを設けました。このルールにより、学生はより計画的に、かつ安全に就職活動に取り組むことができるようになります。

具体的には、以下のスケジュールが提案されています。

• 広報活動は、卒業・修了予定年度の直前、3月1日から開始されます。
• 採用選考活動は、卒業・修了予定年度の6月1日から開始されます。
• 正式な内定の通知は、卒業・修了予定年度の10月1日以降に行われます。

加えて、専門活用型インターンシップを春休み以降に実施し、高い専門知識や能力が認められた学生については、3月の広報活動開始とともに選考プロセスを早めることが可能です。これにより、優れた学生がスムーズに業界に進出する道が拓けることになります。

この新しい指針は、令和6年4月16日に全国の経済団体（1314団体）に対して通知され、各団体からの協力と理解を求めています。政府としては、これらの基準が就職活動の質を向上させると同時に、学生たちの学業と就職活動の両立を支援するための重要なステップであると位置づけています。

⇒ 詳しくは内閣官房のWEBサイトへ