2024年10月29日
労務・人事ニュース
847名が挑戦、令和6年不動産鑑定士試験の合格率は約17%に
令和6年不動産鑑定士試験の合格者が決定しました(国交省)
令和6年10月18日、不動産鑑定士試験の合格者が正式に発表されました。今年の試験は8月に実施され、全国から847名が受験した結果、147名が合格となりました。この試験は、不動産鑑定士となるために必要な知識や応用能力を確認するための重要な試験であり、過去4年間のデータと比較しても合格者数に大きな変動は見られません。例えば、令和2年は764名が受験し135名が合格、令和3年は809名中135名、令和4年は871名中143名、令和5年は885名中146名が合格しており、今年も同程度の合格者数となっています。
不動産鑑定士試験は、「不動産の鑑定評価に関する法律」に基づいて行われており、受験者が短答式と論文式の2段階の試験を経て、その能力を評価されます。今年の論文式試験は8月3日から5日にかけて行われ、受験科目は民法、経済学、会計学、不動産の鑑定評価に関する理論(演習含む)でした。試験会場は東京都、大阪府、福岡県の3か所で行われ、全国から集まった受験者がそれぞれの知識を発揮しました。
合格者は、法に基づき不動産鑑定士としての実務修習を受講する義務があります。この修習は、試験で得た知識を実際の業務に応用するための重要なステップであり、すべての課程を修了した後に初めて不動産鑑定士として登録されます。登録は国土交通省に備えられる名簿に行われ、これにより正式に不動産鑑定士としての活動が認められることとなります。
試験結果は、令和6年10月18日10時に国土交通省のウェブサイトに掲載され、さらに11月5日の官報でも公告される予定です。これにより、全国の不動産業界に新たなプロフェッショナルが誕生し、今後の不動産市場において重要な役割を果たしていくことでしょう。
このような試験は、不動産の価値評価に関する専門的な知識を持つ人材を輩出するための重要なプロセスであり、毎年多くの人々が挑戦しています。不動産市場における透明性や公平性を維持するためには、こうしたプロフェッショナルの育成が不可欠であり、今後もこの分野での重要性は増していくことが予想されます。
今年の試験に合格した147名の方々には、今後の実務修習を通じてさらなる成長が期待されます。また、不動産鑑定士としての登録が完了すれば、不動産業界での活躍が広がり、不動産の公正な評価を通じて社会に貢献していくことが求められます。これからも多くの受験者がこの試験に挑戦し、不動産業界に新たな風を吹き込むことでしょう。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ