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2024年11月22日

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85.3%が「行きたい」国立公園、自然体験ニーズが急増中!

国立公園に関する世論調査(令和6年7月調査)(内閣府)

「国立公園に関する世論調査」報告書(令和6年7月調査)では、全国の18歳以上の日本国籍を持つ3,000人を対象に、郵送調査法を用いて国立公園に関する意識や利用状況について詳しく調査しています。この調査の有効回収数は1,750件で、有効回収率は58.3%となっています。以下は調査の主な結果と、それを基にした考察です。

まず、「自然への関心」については、86.2%の回答者が「関心がある」と答えており、その内訳は「関心がある」が42.3%、「どちらかといえば関心がある」が43.9%です。一方で、13.2%の回答者は「関心がない」と回答しています。性別や年齢別にみると、男性の方がやや関心度が低い傾向が見られ、特に若年層の関心度が他の年代よりも低いことが特徴的です。

次に、こどもの頃に自然に触れる機会については、87.3%の回答者が「ある」と答え、特に「多かった」とする回答が53.6%に上りました。これは、自然環境が身近な生活に存在していた人が多かったことを示唆しています。しかし、年代が若いほど「自然に触れる機会が少なかった」と感じている傾向が見られ、都市化が進む中での環境変化の影響がうかがえます。

現在の自然に触れる機会についての質問では、「ある」と答えた人が47.1%にとどまり、「ない」と答えた人が52.4%と半数を超えました。特に都市部や若年層において自然に触れる機会が減少していることが見られ、日常生活での自然環境との距離が広がっていることが背景にあると考えられます。

また、国立公園に対する認知度に関しては、「国立公園」を知っている人が77.7%と高い認知度を示しています。続いて「史跡・名勝・天然記念物」63.0%、「世界文化遺産」60.3%、「世界自然遺産」58.9%と、文化財や保護地域に対する認知度が比較的高いことが分かります。しかし、「ジオパーク」や「ユネスコエコパーク」などの認知度は低く、これらの自然保護に関する認知拡大が今後の課題とされます。

「行ってみたい国立公園や文化遺産」の質問では、「世界自然遺産」に行ってみたいと回答した人が62.1%で最も多く、「世界文化遺産」54.9%、「史跡・名勝・天然記念物」52.6%、「国立公園」51.9%と続きました。自然や歴史的な文化財に対する訪問意欲が高く、特に国際的に認知されている遺産への関心が強いことが示されています。

実際に過去1年間で国立公園を訪問した回数については、54.9%が「0回」と回答し、訪問経験のない人が過半数を占めました。一方で、1回訪問した人は17.8%、2~4回訪問した人は14.3%、5回以上訪問した人は4.2%と、頻繁に訪れる人は少数にとどまっています。さらに、訪問先が国立公園かどうか分からないとする回答も6.8%見られ、国立公園に対する認識不足も浮き彫りになりました。

また、国立公園に対する関心度は高く、85.3%が「行きたい」と回答しています。このうち、「行きたい」と答えた人が39.8%、「どちらかといえば行きたい」が45.5%で、特に40代以上の層で関心が高いことが特徴的です。逆に「行きたくない」と答えた人は12.5%と少数派ですが、関心の低い層も一定数存在します。

国立公園での過ごし方についての質問では、「自然の風景や絶景スポットを楽しむ」が88.1%と圧倒的に多く、次いで「寺社、史跡、美術館、博物館などの文化的な観光名所を訪れる」が62.6%、「温泉を楽しむ」61.7%、「地域の食材を使った食事や名物料理を楽しむ」が52.6%と、文化や食の魅力も高く評価されています。特に自然環境の中でのリラクゼーションや観光体験が求められていることがわかります。

さらに、国立公園での宿泊希望については、「1泊して楽しみたい」が37.6%、「2泊以上して周遊観光したい」が21.4%と、多くの人が宿泊してゆっくりと自然を満喫したいと考えていることがわかります。日帰りでの短時間滞在を希望する人も19.9%と少なくなく、様々な滞在スタイルに応じた環境整備が求められています。

このように、「国立公園に関する世論調査」の結果から、日本人の自然への関心が非常に高いこと、特に観光や文化遺産に対する興味が強いことが浮き彫りになりました。一方で、都市部や若年層での自然環境との接触機会の減少や国立公園の認知度の低さなどが課題として見えてきています。国立公園に対する訪問意欲は高く、自然環境の保全や利用に関する情報提供を進め、国民の自然体験を充実させるための取り組みが求められます。

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

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