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2025年2月24日

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エルダー2025年2月号 シニアの活躍を支える多彩な取り組み

エルダー 2025年2月号(JEED)

2025年2月号の『エルダー』では、高齢者の活躍を支援するさまざまな取り組みが特集されている。今回は、企業の人事制度改革や生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム、歴史に学ぶセカンドキャリアの事例など、多岐にわたるテーマが取り上げられた。

まず、企業の人事制度に関するトピックとして、ある企業が店舗スタッフの雇用年齢の上限を撤廃し、シニアがより長く働ける環境整備を進めていることが紹介されている。企業の枠を超えた雇用の多様化が求められる中、高齢者の活躍推進は今後ますます重要なテーマとなるだろう。

また、「生涯現役社会の実現に向けたシンポジウム」では、シニア人材の活用に関する最新の動向が報告された。2024年10月に行われた二つのシンポジウムでは、ジョブ型人事の導入と役職定年の見直しを中心に、各企業の取り組みが発表された。特に、基調講演では、シニア社員を戦力化するための「ジョブ型」人事制度の意義が語られた。さらに、複数の企業による事例発表では、それぞれがどのようにジョブ型人事を活用し、高齢社員の能力を最大限に引き出しているかが詳細に紹介されている。

10月25日に開催されたもう一つのシンポジウムでは、職業生活の長期化に伴う役職定年制の見直しが議論された。複数の企業が、定年延長や新たな人事制度の導入によるシニア活用の具体策を発表。パネルディスカッションでは、年齢による画一的な役職定年制を廃止することの影響や課題について、多角的な視点から議論が交わされた。

さらに、歴史に学ぶセカンドキャリアの特集では、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した人物の人生が紹介されている。大名としての地位を失いながらも、粘り強く己を磨き、最終的には旧領を回復した生き方は、現代のキャリア形成にも多くの示唆を与えてくれる。

また、労働衛生の観点からは、「加齢による目の変化(アイフレイル)」が取り上げられている。加齢によって視力が低下することは、仕事の効率や安全性に大きく影響するため、適切な対策を講じることが重要だ。

その他にも、「高齢者の職場探訪」では、埼玉県の企業の取り組みが紹介され、「地域・社会を支える高齢者の底力」では、静岡県の企業の事例が取り上げられている。どちらの企業も、高齢者がその経験とスキルを活かして活躍できる職場環境を整えており、今後のシニア雇用のモデルケースとして注目されている。

また、「知っておきたい労働法Q&A」では、退職金の減額・不支給や中途採用時の信用調査に関する法律的な視点が解説されている。これからの時代、企業も働く側も、より柔軟で公平な労働環境を理解し、適応していく必要がある。

さらに、今回の号では「令和7年度高年齢者活躍企業コンテスト」の案内も掲載されている。このコンテストは、シニアの雇用促進に貢献した企業を表彰するもので、優れた取り組みが広く共有される機会となる。

最後に、「イキイキ働くための脳力アップトレーニング」では、認知機能を鍛えるためのお金の計算トレーニングが紹介されている。脳の健康を維持しながら、長く働くための工夫が求められる時代にふさわしい内容だ。

このように、『エルダー2025年2月号』では、高齢者が活躍できる社会の実現に向けた多角的な情報が掲載されている。シニアの労働環境改善に関心がある人にとって、有益な内容が満載の一冊となっている。

⇒ 詳しくは独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構のWEBサイトへ