2024年9月22日
労務・人事ニュース
パートタイム労働者の給与が前年比3.6%増加、企業は競争力を高める必要あり
毎月勤労統計調査 令和6年7月分結果速報 時系列第7表 時間当たり給与(パートタイム労働者)(厚労省)
パートタイム労働者の時間当たり給与は、近年着実な上昇傾向を見せており、最新のデータによると、令和6年7月時点での平均時間当たり給与は1,337円となっています。この数字は前年同月比で3.6%の増加を示しており、給与の上昇が継続していることがわかります。このような上昇傾向は、パートタイム労働者の賃金改善に向けた取り組みや、労働市場の変化、インフレの影響など複数の要因が絡み合っていると考えられます。
月ごとの給与の変動を見ると、特に3月のデータでは前年同月比4.9%の増加が記録されており、これは対象期間内で最も高い増加率です。企業は、このような賃金の上昇に対応するために、適切な賃金戦略を採用しなければならない状況に直面しています。特に、人材の確保と維持において、競争力のある給与設定がますます重要となっていることは明白です。
また、各月ごとのデータを詳しく見ると、給与の増加は3%を超えることが一般的であり、例えば6月と7月には、前年同月比でそれぞれ3%の増加が確認されています。さらに、11月には4.2%もの大幅な増加が見られ、パートタイム労働者の重要性が高まっていることがうかがえます。このような給与の増加は、企業がパートタイム労働者を引き留めるために、競争力のある給与水準を提供しようとしている現状を反映しています。
企業が今後の採用活動で成功を収めるためには、これらの賃金上昇のトレンドを考慮し、競争力を保つための対策を講じる必要があります。特に、インフレや生活費の上昇に伴って、労働者は給与の増加を期待する傾向が強くなるため、それに対応できない企業は、人材確保が難しくなる可能性があります。
さらに、給与の引き上げだけでなく、柔軟な勤務体系や業績に応じたボーナス、その他の福利厚生を提供することで、パートタイム労働者にとって魅力的な雇用環境を整えることも有効です。企業がこれらの施策を導入することで、採用競争での優位性を高め、優秀な人材の確保と定着を図ることが可能となるでしょう。
総じて、パートタイム労働者の時間当たり給与は今後も増加傾向にあると見られ、この動向に適応できる企業が人材獲得において優位に立つと考えられます。労働市場が変化し続ける中で、競争力のある給与と福利厚生を提供することが、企業にとって重要な課題となるでしょう。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ