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2024年12月14日

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フードバンク支援拡充!政府備蓄米最大50トン無償提供へ

フードバンクへの政府備蓄米の無償交付等について(農水省)

農林水産省は、令和6年11月29日に政府備蓄米をフードバンクへ無償交付する新たな取り組みを発表しました。この施策は、食育活動を推進し、フードバンク、こども食堂、こども宅食を通じて食品を必要とする人々への支援を強化するものです。また、こども食堂やこども宅食の申請手続きの簡略化や支援上限の引き上げを含む運用改善も行われる予定です。

この新制度では、食育の一環としてこども食堂やこども宅食が利用してきた政府備蓄米の無償交付を、フードバンクにも対象を拡大します。フードバンクは未利用食品を収集し、必要な家庭や団体に提供する活動を行っていますが、政府備蓄米を活用することで、さらに多くの人々への支援が可能となります。この支援の背景には、食品ロスの削減と食育の推進という二つの重要な目標があります。

フードバンクへの交付については、令和7年2月頃から申請受付が開始される予定です。申請の要件として、法人格を有し、1年以上の活動実績があり、食品取扱いのガイドラインに従った活動を行っていることが求められます。また、地方公共団体と連携した取り組みを行っている団体が対象です。交付される政府備蓄米の量は、申請団体の前年度食品取扱実績の1/5以内で、最大50トンまでとされています。これにより、より多くの家庭に安全で安心な食品を届けることが期待されています。

一方、こども食堂およびこども宅食への政府備蓄米の無償交付に関しては、運用改善が行われます。令和7年1月からは、交付申請書類の簡略化が実施され、これまで別々に行われていたこども食堂とこども宅食の交付申請が統合されます。この変更により、関係団体にとって手続きの負担が軽減されることが見込まれています。また、こども宅食の取り組みを行う場合や、こども食堂とこども宅食の両方を運営する場合には、交付上限数量が現行の600kgに引き上げられます。この拡大により、より多くの支援が可能となり、特に子どもたちの食事環境改善に寄与することが期待されています。

こども食堂やこども宅食を通じた政府備蓄米の活用は、食育活動を通じてごはん食の魅力を伝えることを目的としています。ごはん食の普及は、国内農業の振興にもつながる重要な取り組みであり、栄養バランスの向上を図る上でも意義深いものです。

今回の施策の特徴は、フードバンクを新たに支援対象に加えることで、支援の幅を広げる点にあります。フードバンクの活動は全国的に広がりつつあり、貧困層や食品を必要とする人々にとって重要な役割を果たしています。これまで未利用食品に依存していたフードバンクが、政府備蓄米を活用できるようになることで、提供可能な食品の種類と量が増えると考えられます。

さらに、こども食堂やこども宅食においても、運用改善を通じてより効果的な支援が期待されます。支援上限の引き上げにより、提供される食事の質と量が向上し、子どもたちの成長をサポートする一助となるでしょう。

今回の政府備蓄米の無償交付制度の拡充は、食品ロス削減、食育活動の推進、そして貧困層への支援という三つの目標を同時に実現するための重要なステップです。特に、フードバンクを通じた支援は、未利用食品の効果的な活用を図るだけでなく、社会全体の連携を深めるきっかけとなるでしょう。今後、申請受付が開始される際には、各関係団体が積極的に制度を活用し、地域社会に貢献していくことが期待されます。

⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ

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