2025年3月16日
労務・人事ニュース
モーダルシフト推進で物流の未来が変わる!令和6年10~12月のフェリー積載率動向
- 事務/経理・英文経理/紹介予定派遣/経験活かせる/大手地場企業での経理補助
最終更新: 2025年4月30日 10:06
- 「土日祝休み」/准看護師/介護施設/夜勤なし
最終更新: 2025年4月30日 22:32
- 「駅チカ」/正看護師/美容クリニック/ブランクのある方も歓迎
最終更新: 2025年4月30日 22:32
- 「夜勤なし」/准看護師・正看護師/介護施設/ブランクのある方も歓迎
最終更新: 2025年4月30日 22:32
船舶へのモーダルシフト推進にご活用ください! ~中・長距離フェリー、RORO船及び内航コンテナ船に係る積載率動向について~(令和6年10月~12月実績)(国交省)
令和7年2月28日、国土交通省海事局内航課は、国内のトラック輸送のモーダルシフトを推進するため、中・長距離フェリー、RORO船、内航コンテナ船の積載率動向に関する調査結果を公表した。この調査は、物流の効率化と環境負荷の低減を目的として行われ、令和6年10月から12月にかけての輸送状況を分析したものである。
近年、日本の物流業界ではトラックドライバー不足が深刻化しており、長距離輸送の負担を軽減する手段として鉄道や船舶の利用が注目されている。これを受け、政府は「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づき、モーダルシフトの促進に向けた取り組みを強化している。特に、フェリーやRORO船、内航コンテナ船といった海上輸送の利用拡大が推奨されており、積載率の向上が課題となっている。
今回の調査では、中・長距離フェリーのトラック輸送における積載率の動向を分析した。その結果、最も積載率が高かったのは「京浜~北九州」航路であり、上り・下りともに80~85%の積載率を記録した。一方で、「北東北~北海道」航路では上りが40~45%、下りが20~25%と低い水準にとどまり、特定のルートでは輸送力にまだ余裕があることが明らかとなった。また、「阪神~北九州」航路は85~90%と極めて高い積載率を維持しており、物流の主要ルートとしての需要が高いことが示されている。
RORO船の輸送状況についても調査が行われた。RORO船はトラックごと積み込むことができるため、ドライバーの負担軽減や輸送時間の短縮が期待される。今回の調査では、「京浜~中京」航路の積載率が90~95%と非常に高く、物流需要の集中が見られた。一方で、「阪神~北四国」航路では50~55%と比較的低く、今後の輸送効率化が課題となっている。また、「南中国~北四国」航路では上り90~95%、下り60~65%と、地域ごとの輸送需要に偏りがあることが確認された。
さらに、内航コンテナ船の輸送動向も調査された。内航コンテナ船はトラック輸送と比較してCO₂排出量が少なく、環境負荷の低減に貢献する輸送手段として期待されている。調査結果によると、「京浜~阪神」航路の積載率は90~95%と高水準を維持していたが、「阪神~北陸」航路は50~55%にとどまり、輸送力に余裕があることが分かった。また、「北九州~南九州」航路は上り55~60%、下り50~55%とやや低調であり、モーダルシフトの促進が求められる状況となっている。
これらのデータをもとに、国土交通省海事局は荷主や物流事業者に対し、積載率に余裕のある航路の活用を促す方針を示している。特に、トラック輸送の負担軽減とドライバー不足の解消を目的とし、フェリーやRORO船の利用拡大を支援する取り組みを推進する。また、今後も定期的に積載率の調査を実施し、その結果を公表することで、物流業界の効率化を図る方針である。
このモーダルシフトの推進により、物流業界のみならず、企業の採用戦略にも影響が及ぶ可能性がある。トラックドライバー不足の深刻化により、企業は輸送手段の多様化を検討する必要があるとともに、海上輸送に対応できる人材の確保が求められる。また、港湾施設の利用が増えることで、港湾作業員や輸送管理に関わる専門職の需要が高まることが予想される。さらに、環境負荷の低減を目的とした物流改革が進む中で、サステナビリティに関する知識を持つ人材の採用も重要となる。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ