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2024年8月14日

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三重県の有効求人倍率が1.15倍に低下、全国31位と厳しい雇用状況が続く

一般職業紹介状況発表内容(三重労働局)

三重県の一般職業紹介状況に関するレポートは、令和6年6月のデータを基に、県内の雇用市場の動向を詳細に分析しています。このレポートによると、有効求人倍率は1.15倍であり、前月から0.04ポイント低下しました。これは、全国の有効求人倍率1.23倍と比較すると低い水準で、三重県は全国31位という順位です。就業地別有効求人倍率も1.33倍で、前月を0.06ポイント下回り、全国順位は24位となっています。

さらに、新規求人倍率は1.89倍で、前月から0.02ポイント増加しましたが、就業地別新規求人倍率は2.16倍で、前月より0.02ポイント低下しています。これらの数値は、三重県内の求人が求職を上回っていることを示していますが、求人の動きに足踏みが見られ、雇用情勢の改善には弱さがあることも示しています。

レポートでは、有効求人数が29,382人で前月比2.3%(706人)減少し、一方で有効求職者数は25,661人で前月比1.6%(392人)増加していると報告されています。これにより、有効求人倍率は前月を下回る結果となりました。また、新規求人数は10,112人で前月比3.1%(302人)増加し、新規求職申込件数も5,348件で前月比1.7%(90件)増加しています。新規求人数の増加幅が大きかったため、新規求人倍率は前月より0.02ポイント上回りました。

産業別に見ると、建設業や製造業、運輸業、郵便業など多くの主要産業で新規求人数が減少しています。特に宿泊業や飲食サービス業、生活関連サービス業、娯楽業などで大幅な減少が見られ、前年同月比で30%以上の減少を記録しています。一方で、教育・学習支援業では25.5%の増加が見られ、特定の産業分野での求人数が増加していることも確認できます。

また、求職者の動向についても報告されています。新規求職申込件数は4,890件で、前年同月比5.6%(289件)減少しており、3か月ぶりの減少となりました。新規常用求職者数も4,872人で前年同月比5.4%(280人)減少しています。態様別に見ると、「在職者」は1,283人で前年同月比10.2%減少し、「無業者」は509人で前年同月比15.4%増加しました。また、「離職者」は3,080人で前年同月比6.2%減少しています。

さらに、三重県内のハローワークごとの有効求人倍率を見ると、6月は全所で前年同月を下回っており、桑名所、鈴鹿所、伊賀所、熊野所の4つのハローワークで1倍を下回りました。正社員の求人・求職の動向についても報告されており、有効求人数は13,146人で前年同月比5.9%(821人)減少、一方で有効求職者数は14,597人で前年同月比1.3%(189人)増加しました。これにより、正社員の有効求人倍率は前年同月より0.07ポイント下回る0.90倍となり、15か月連続の低下が続いています。

レポートのデータからは、三重県の雇用市場が依然として厳しい状況にあることが読み取れます。新規求人倍率や有効求人倍率は増加しているものの、全体的な求人の動きには依然として改善の余地があると考えられます。また、主要産業における求人数の減少は、県内の経済活動に対する懸念を示しており、今後の動向を注視する必要があります。

⇒ 詳しくは三重労働局のWEBサイトへ

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