2024年10月13日
労務・人事ニュース
中・東欧最大級の国際見本市、MSV 2024に日本企業18社が参加
中・東欧最大級の産業機械関連見本市「国際エンジニアリングフェア(MSV 2024)」ジャパン・パビリオン出品企業18社を採択 ― 日本企業の高い技術力を“欧州の製造業の集積地” チェコから欧州市場にアピールし、輸出拡大を目指す ―(JETRO)
2024年10月3日、ジェトロはチェコ共和国のブルノで開催される中・東欧最大級の産業機械関連見本市「国際エンジニアリングフェア(MSV 2024)」において、ジャパン・パビリオンの出展企業として18社を採択したことを発表しました。これは日本企業の高い技術力を欧州市場に向けてアピールし、輸出の拡大を目指す取り組みの一環です。今回の採択により、各企業がチェコを拠点に欧州市場へ挑戦する足掛かりを築くことが期待されています。
このフェアは、10月8日から11日までの4日間にわたり、ブルノの展示センターで開催されます。MSVは産業機械関連分野における国際的な展示会として、欧州中から数多くの企業と来場者を集めており、2023年には43カ国から1,312社が出展し、59,616人が来場しました。こうした規模の大きさからも、MSVは中・東欧地域でのビジネス展開において重要なプラットフォームであることがうかがえます。
チェコはEU加盟国であり、地理的にはドイツなどの西欧大国に近接し、EU域内での自由貿易の恩恵を受けています。その上、製造業が国の経済の柱として発展しており、GDPに占める工業の割合が20%を超えるなど、まさに「ものづくりの国」として知られています。さらに、西欧諸国と比べて労働コストが比較的低いことから、多くの外資系企業がチェコをEU向けの生産拠点として選んでいます。現在、チェコには280社の日系企業が進出しており、そのうち105社が現地に生産拠点を構えています。こうした背景から、チェコは欧州市場におけるビジネス拡大の鍵となる国です。
近年、チェコの経済は好調を維持しており、失業率はEU内でも最も低い水準にあります。賃金水準も上昇しているため、生産現場では省人化や自動化を推進することで効率化を図る動きが強まっています。こうした状況下で、MSV 2024における日本企業の出展は、チェコ国内の製造業者が求める高い技術力や生産性向上のためのソリューションを提供する絶好の機会となるでしょう。
ジェトロは、2021年以来3年ぶりとなる今回のジャパン・パビリオン設置にあたり、当初10社の出展枠を想定していましたが、日本企業の関心は非常に高く、最終的に18社が出展することになりました。このパビリオンの規模は148.5平方メートルにおよび、日本企業の多様な技術や製品が一堂に会し、欧州市場のニーズに応えることが期待されています。ジェトロは、MSV 2024を通じて、日本企業がチェコを足がかりに欧州市場を開拓し、さらなるビジネスチャンスをつかむ支援を続けていく方針です。
MSV 2024は、機械工業、エレクトロニクス、情報技術、輸送工学、環境技術などの幅広い分野に焦点を当てており、欧州全体から多様な産業の関係者が集う場として知られています。これにより、出展企業は新たな顧客やパートナーを見つけるだけでなく、最新の技術動向や市場のニーズを把握する絶好の機会を得ることができます。
ジェトロが設置するジャパン・パビリオンはホールVに位置し、18社の日本企業が最新の技術や製品を展示します。これにより、チェコをはじめとする欧州の製造業者に、日本の優れた技術力と品質を直接アピールすることができ、欧州市場でのプレゼンス向上につながるでしょう。
今回の出展企業は、それぞれ独自の強みを持つ機械関連分野のリーダー企業であり、欧州市場に対するビジネス展開に強い意欲を示しています。日本企業が持つ技術力と製品の信頼性は、欧州市場においても高く評価されることが期待されており、ジェトロは今後もこのような見本市への参加を通じて、国内企業の国際展開を支援していく考えです。見本市への出展は、日本企業にとって、国際市場での競争力を高めるための重要なステップとなります。
最後に、MSV 2024への参加を希望する企業や来場者にとって、チェコという欧州市場の玄関口でのビジネスチャンスは見逃せないものです。この見本市が、日本と欧州のビジネス連携を強化し、新たな成功の礎となることが期待されます。
⇒ 詳しくは独立行政法人日本貿易振興機構のWEBサイトへ