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2023年12月12日

労務・人事ニュース

中高年層ライフスタイル総合調査:第18回中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)の結果を公表(厚労省)

この調査は、団塊の世代を含む中高年者の男女を長期にわたり追跡し、彼らの健康、就業、社会活動の変化を継続的に観察するものです。

初めて実施されたのは平成17年度で、高齢者対策など厚生労働行政の施策立案に役立てるための基礎資料を収集する目的があります。

対象は、平成17年10月末時点で50~59歳だった全国の男女で、第18回調査時には彼らは67~76歳になっています。

調査は毎年11月に行われ、内容には家族状況、健康、就業、社会活動、今後の生活設計などが含まれます。調査方法は、厚生労働省から郵送された調査票を被調査者が自分で記入し、郵送で返送する形式です。

第18回調査では、19241人が対象で、そのうち18469人から有効な回答が得られました。

これにより、16043人が統計の対象となりました。調査結果は、厚生労働省政策統括官によって集計され、回収率は96.0%でした。

「夫婦のみの世帯」が増加!日本の家庭構造の変化

この調査の結果は、過去17年間の日本の家庭構造の変化を示しています。

平成17年からのデータによると、「夫婦のみの世帯」の割合は21.4%から47.3%に増加し、一方で「三世代世帯」は22.4%から10.2%に、「親なし子ありの世帯」は39.5%から23.8%に減少しました。

これは、日本の家庭が核家族化していることを示しています。また、「夫婦のみの世帯」への変化が特に「親なし子ありの世帯」や「親あり子なしの世帯」で顕著であることが分かります。

これらのデータは、日本社会における家庭構造の変遷とその影響を理解する上で重要な情報です。

中高年女性、男性ともに心理的苦痛の増加

中高年者の健康状態、心の状態、および社会参加活動に関する17年間の追跡調査の概要を提供しています。

健康状態の変化については、「第1回からずっと『よい』」と感じている人の割合が時間とともに減少し、「その他の変化」を経験している人の割合が増加しています。

また、健康維持のために心がけていることとして、「適度な運動をする」や「食後の歯磨きをする」などが挙げられています。

心の状態に関しては、女性が男性よりも心理的苦痛を感じている割合が高いことが示されています。

最後に、社会参加活動では「趣味・教養」、「スポーツ・健康」、「地域行事」への参加が多く、高齢者支援や子育て支援など他のカテゴリよりも高い参加率を示しています。

中高年者の就業状況における17年間の変化

過去17年間にわたる中高年者の就業状況の変化に焦点を当てています。この期間中、「正規の職員・従業員」の割合は減少し、一方で「自営業主、家族従業者」、「パート・アルバイト」の割合は増加の傾向を示しています。

例えば、「正規の職員・従業員」は最初の調査時に38.6%だったのが、最新の調査では2.6%まで低下しました。また、「自営業主、家族従業者」は最初の15.3%から11.9%へと減少し、「パート・アルバイト」は17.0%から14.1%へと減少しています。

男性では「正規の職員・従業員」の割合が高く、女性では「パート・アルバイト」の割合が高いことが示されています。

また、この調査では、初回の職種と18回目の職種の比較も行われており、特定の職種から他の職種への移動の傾向が観察されています。これらのデータは、中高年者の雇用状況の長期的な変化を理解するのに役立つものです。

退職後も続けたい!中高年者の仕事続行希望の実態

68~69歳で仕事を続けたいと考えている人は80.3%、70~74歳では59.1%、75歳以降では27.2%となっています。

これらの年齢層では、パートタイム労働や自営業が希望されていることが明らかになりました。

また、親族の介護に関する調査結果も示されています。

過去17年間で、親族の介護をしている人の割合は減少傾向にあり、介護の主な対象は親から配偶者へと変化していることが示されています。

特に第18回の調査では、男性が5.6%、女性が7.8%が親族の介護をしていると報告されています。

これらのデータは、中高年者の生活状況や彼らが直面している社会的課題を理解する上で重要な情報を提供しています。

中高年の介護状況、配偶者へのシフトが明らかに

68~69歳、70~74歳、そして75歳以上の年代別に仕事を続けたいという意欲を調べています。

結果は、68~69歳で80.3%、70~74歳で59.1%、75歳以上で27.2%の人々が仕事を続けたいと答えています。

さらに、これらの年代で働きたい人々の中で、「パートタイムで雇われて働く」という選択肢が高い割合を占めています。

また、調査では親族の介護の状況についても触れており、過去17年間の間に、親への介護は減少し、配偶者への介護が増加していることが明らかにされています。

具体的には、親への介護は91.7%から56.6%に減少し、配偶者への介護は3.0%から23.8%に増加しています。

退職後も続く仕事への意欲、中高年者の働き方の変化とその機会!

この調査結果は、日本の労働市場において中高年層の重要性を強調しています。特に以下の点が影響を与えると考えられます。

  • 中高年者の就業構造の変化
    「正規の職員・従業員」の割合の減少と「パート・アルバイト」や「自営業主、家族従業者」の増加は、日本の労働市場が多様化していることを示しています。これは、企業が中高年者を対象とした雇用戦略を再考する必要があることを示唆しています。
  • 退職後の働き方の希望
    多くの中高年者が退職後も仕事を続けたいと望んでいることは、企業がリタイア後も働きたい人材を活用する機会があることを意味します。これにより、経験豊富な中高年層のスキルと知識を生かす新しい働き方が求められるでしょう。
  • 家庭構造の変化
    「夫婦のみの世帯」の増加は、家庭内の役割分担や生活スタイルの変化を反映しており、これが労働市場にどのように影響するかは注目されます。例えば、柔軟な勤務体系やリモートワークの拡大などが考えられます。
  • 心理的苦痛の増加
    特に女性中高年者の心理的苦痛の増加は、メンタルヘルス対策の重要性を示しています。企業は職場環境の改善やメンタルヘルスサポートの拡充を検討する必要があります。
  • 介護のシフト
    親族の介護の主な対象が親から配偶者へと変化していることは、介護休暇や職場復帰支援など、介護と仕事の両立支援が重要になることを示しています。

これらの結果は、中高年層の労働参加を促進し、中高年層のニーズに対応するために、企業はより柔軟で多様なアプローチを取る必要があることを示唆しています。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ