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2024年12月19日

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令和6年11月景気ウォッチャー調査 人手不足が顕著に!東北地域で求人数前年比130%の業界別動向

景気ウォッチャー調査(令和6年11月調査)― 東北(現状)―(内閣府)

令和6年11月に行われた東北地域の景気ウォッチャー調査の結果は、地域ごとに異なる業界動向を反映しつつ、全体として東北の経済状況が緩やかな改善を示していることを示唆しています。しかし、消費者動向や企業活動には依然として課題が残されており、特に人件費や物価高騰の影響が一部の業種で深刻な影響を及ぼしています。

衣料品専門店では、秋冬商材の販売がようやく動き始め、高価格帯商品を含むまとめ買いの顧客が増加する一方で、気温が高めに推移したことから、防寒衣料の需要は例年より低調に推移しました。一部の経営者からは、学生用防寒衣料の売れ行きが極端に悪化したという声も上がっています。一方で、法人関係の歳暮需要が増えたことは、需要を一定程度下支えする要因となりました。

飲食業では、忘年会需要の動向が注目されました。例年より早めの開催が増加したものの、団体予約は新型コロナウイルス感染症発生前に比べて少なく、個人客の動きも鈍化しています。高級レストランや一般レストランにおいても、飲料の注文が減少するなど、消費者の節約志向が目立っています。

観光業では、紅葉シーズンの影響で観光型ホテルや都市型ホテルの利用客が増加しました。特にインバウンド需要の回復が顕著であり、個人旅行客の増加が全体の底上げに寄与しています。しかし、全体としては宿泊業の冬季需要の落ち込みを補うには至っていない状況が続いています。

小売業では、物価高騰の影響が顕著に現れています。スーパーやコンビニエンスストアでは、商品の値上げが売上の増加に貢献しているものの、来客数の増加が伴わないケースが目立ちます。また、客単価の上昇がみられるものの、売上点数が減少傾向にあるため、全体的な業績改善には限界があると指摘されています。

さらに、製造業や建設業でも課題が浮き彫りになっています。例えば、自動車関連では、生産体制の不安定さが納車時期の遅れを引き起こし、商談成立の妨げになっています。一方で、建設業では受注量が横ばいながらも、年内工期に向けた施工が順調に進んでおり、売上の安定を保っている事例も報告されています。

人材市場については、人材派遣業において求人数が前年比130%と増加している一方で、特定業種では人手不足が顕著であり、求人広告を掲載しても応募がないという企業の声が多く寄せられています。これにより、求人市場の一部では、特定職種への需要偏重が問題視されています。

これらの調査結果から、地域経済の現状に即した戦略的な対応が求められていることが分かります。各業界の採用担当者にとっては、雇用環境の変化を的確に捉え、求職者に対して魅力的な条件を提示することが、優秀な人材を確保する上で重要になるでしょう。また、インバウンド需要や季節商戦などの外的要因を活用し、需要変動に柔軟に対応する施策が効果的であると考えられます。

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

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