2024年8月8日
労務・人事ニュース
令和4年産米の全国在庫状況

民間在庫の推移(速報)(農水省)
全国各地の民間在庫の推移について、特にうるち米のデータを中心に詳述します。民間在庫の推移を示すデータは、農林水産省の「米穀の取引に関する報告」からのものです。この報告書では、出荷段階と販売段階の月末在庫量を玄米換算で示しており、具体的には全農、道県経済連、県単一農協、出荷団体、および販売業者などが対象となっています。
まず、全国段階での民間在庫の推移を見てみると、年度ごとに変動があります。例えば、令和4年産米に関して、出荷+販売段階では7月に126.6千トンの在庫がありましたが、6月には113.2千トンに減少しました。これは年間を通じての消費と出荷が影響していることを示しています。また、1年古米(3年産)についても、7月には112.6千トンの在庫がありましたが、12月にはわずか30.7千トンにまで減少しています。これらのデータは、季節ごとの需要と供給のバランスがどのように変化するかを示すものであり、農家や流通業者にとって重要な指標となります。
産地別に見てみると、北海道から秋田までの各地域での在庫推移が詳細に記録されています。例えば、北海道では5年産米の在庫が7月に126.6千トンあったのが、6月には113.2千トンに減少しています。青森県では5年産米の在庫が7月に84.0千トンあったのが、6月には103.2千トンに減少していますが、一部月では増加している月も見られ、地域ごとの在庫管理の違いが伺えます。
また、各地域のデータを詳細に見ると、例えば、宮城県では5年産米の在庫が7月に62.5千トンあったのが、12月には87.5千トンに増加していますが、その後再び減少しています。これは、収穫期や出荷時期によって在庫が変動するためであり、地域ごとの農業パターンや需要供給のタイミングの違いを反映しています。
さらに、販売段階のデータも重要です。例えば、岩手県では販売段階の在庫が7月に23.0千トンあったのが、6月には31.0千トンに増加しています。このように、販売段階での在庫は、出荷段階からの流通や消費者への販売によって変動することがわかります。
新潟から愛知までの地域でも同様に在庫の推移が詳細に記録されています。新潟県では5年産米の在庫が7月に88.0千トンあったのが、6月には96.3千トンに増加しています。このような増減は、地域ごとの米の生産量や消費量、さらには輸出入の影響などが複雑に絡み合っていることを示しています。
以上のデータは、全国および各地域での米の在庫管理がどのように行われているか、そしてそれがどのように変動するかを理解するための重要な資料となります。農家や流通業者、消費者にとって、これらのデータは供給の安定性や価格の変動を予測するための指標として利用されます。また、政府や自治体にとっても、適切な農業政策を立案するための基礎資料として重要な役割を果たしています。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ