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2024年6月8日

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令和5年度1月の医科医療費、前年同月比4.3%増加で総額2兆円超える

最近の医科医療費(電算処理分)の動向(令和5年度1月号)(厚労省)

厚生労働省は、毎月医科医療費の動向を把握するためにレセプトデータを集計しています。令和5年度1月分の結果がまとまりましたので、お知らせします。

1月の医科医療費は前年同月比で4.3%増加し、受診延日数は5.7%増、1日当たりの医療費は1.3%減少しました。診療種別では、入院医療費が6.3%増加し、入院外医療費は2.1%増加しました。これらの増加は、受診延日数の増加が主な要因と考えられます。

制度別に見ると、被用者保険の医療費は4.0%増加し、国民健康保険は0.4%の増加、後期高齢者医療制度は6.5%の増加、公費は4.2%の増加でした。特に入院医療費の増加が顕著で、被用者保険では9.7%、国民健康保険では2.0%、後期高齢者医療制度では6.9%、公費では4.8%の増加が見られました。

医療機関別に見ると、大学病院の医科医療費は9.1%増加し、公的病院は6.7%、法人病院は3.3%増加しました。医科病院のうち、200床未満の病院は3.3%、200床以上の病院は6.0%増加し、医科診療所は1.9%増加しました。入院医療費の増加率はさらに高く、大学病院で10.0%、公的病院で8.2%、法人病院で4.5%の増加が見られました。

都道府県別では、高知県の医科医療費が12.4%と最も大きく増加し、沖縄県は1.2%減少しました。特に高知県の入院医療費は18.6%増加し、山形県は3.5%減少しました。入院外医療費では、山形県が5.0%増加し、熊本県が1.6%減少しました。

年齢階級別では、75歳以上80歳未満の医科医療費が10.5%と最も大きく増加し、0歳以上5歳未満は7.8%減少しました。特に75歳以上80歳未満の入院医療費は23.8%増加し、70歳以上75歳未満は0.6%増加しました。入院外医療費では、75歳以上80歳未満が9.2%増加し、0歳以上5歳未満は16.8%減少しました。

疾病分類別では、循環器系の疾患の医療費が5.0%増加し、新生物は7.9%、筋骨格系および結合組織の疾患は8.3%、腎尿路生殖器系の疾患は5.6%、損傷や中毒およびその他の外因の影響は8.3%増加しました。呼吸器系の疾患は19.6%と特に大きな増加を見せました。

診療内容別では、入院基本料や特定入院料等が1.5%減少した一方で、DPC包括部分が14.5%増加し、薬剤料が7.3%、検査・病理診断が2.2%、手術・麻酔が8.5%増加しました。

これらのデータは、医療提供体制の改善や保健医療政策の立案に重要な指標となります。さらに詳細なデータは、厚生労働省のホームページで公開されています。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ