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2024年9月29日

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令和5年産米の相対取引価格が急上昇!前年から1,469円増加の理由とは

令和5年産米の相対取引価格・数量について(令和6年8月)相対取引価格の推移(平成24年産~令和5年産)(農水省)

令和5年産の米価格の推移について、令和6年8月時点の相対取引価格は、全銘柄平均で16,133円/60kgとなっており、これは前月から507円の上昇を示しています。この結果、令和5年産の年産平均価格は、前年産に比べて1,469円の増加となり、15,313円/60kgという価格がつけられました。この価格上昇は、米市場全体における需給バランスの変化や生産量の減少など、複数の要因が絡んでいると考えられます。

過去の価格推移を振り返ると、平成24年産の米は16,501円/60kgという高価格で取引されていましたが、その後は価格の上下動が見られました。平成26年産は11,967円と比較的低い水準で推移し、その後平成27年産では13,175円に、平成28年産では14,307円に上昇しています。価格が上昇基調となる背景には、天候不順や国内外の需要増加、さらには流通コストの上昇が影響していると考えられます。

平成29年産は15,595円、平成30年産は15,688円とさらに価格が上昇し、元年産においては15,716円という水準に達しています。このように、価格は15,000円台を維持しつつ、わずかに上昇する傾向が続いていましたが、令和3年産では一時的に12,804円にまで下落しました。これは、特定の年における豊作や市場における供給過多が影響している可能性があります。

しかし、その後の令和4年産では15,313円に再び回復し、令和5年産においても同様の価格帯で推移しています。令和6年8月時点での価格がさらに上昇している点からも、需給バランスに大きな変化があったことが伺えます。特に、全銘柄の平均価格が令和5年産で前年からの大幅な上昇を見せたことは、米の需要が堅調であることや、輸送コストや包装費用の増加が価格に反映されていることが背景にあると考えられます。

また、月別の価格推移を見ても、米価は季節によっても若干の変動が見られます。例えば、令和5年産の価格は9月から16,650円/60kgでスタートし、その後の月で多少の変動を経て、12月には16,540円となり、翌年1月には再び16,587円に上昇しています。2月からは価格が緩やかに下がり、3月に16,534円、4月には16,508円と推移しましたが、その後の5月、6月には16,442円とさらなる下落が見られました。

このような価格の変動には、年度ごとの生産量や天候、さらには輸送コスト、燃料価格の変動が影響していることが多いです。また、消費者の購買行動や市場での需要変化も、価格に反映されやすい状況です。特に、令和5年産では、前述のように包装代や運送費、消費税の増加が価格に影響を与えています。平成26年3月までは消費税が5%であったものが、その後8%、そして元年10月以降は10%に引き上げられ、軽減税率の対象であっても8%の課税が行われています。

総じて、令和5年産の米価格は、過去の年産と比較しても高い水準で推移しており、この背景には複数の経済的要因や需給の変化があることがわかります。特に令和6年8月における価格上昇は、今後の市場動向を占う上でも重要なポイントとなります。日本国内外での米の需要増加が続く中で、今後も価格は上昇する可能性がありますが、その一方で輸入米や代替食品との競争も強まっているため、価格の動向には引き続き注意が必要です。

このような状況下で、米の生産者や流通業者にとって、コストの適正化や効率的な流通網の構築が一層求められています。また、消費者の価格感応度にも影響を与えない範囲での価格調整が、業界全体にとっての大きな課題となるでしょう。特に、コロナ禍後の物流の逼迫や原油価格の高騰など、外部要因も米の価格に影響を与える要素となっているため、今後もこれらの要因を含めた包括的な対策が必要です。

企業の採用担当者にとっては、これらの価格推移から将来的なコスト管理や市場の需給バランスを予測することが重要であり、特に農業関連企業や流通業界においては、価格変動への対応力が求められます。また、適切な価格設定が企業の競争力を左右する要素となるため、市場動向に敏感であることが必要です。

⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ

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