2024年7月5日
労務・人事ニュース
令和5年6月の医科診療総件数は87,602,058件、0~14歳の入院件数は2,139,434件
令和5年社会医療診療行為別統計の概況(厚労省)
今回の統計資料には、医科診療、歯科診療、薬局調剤、薬剤使用状況など、多岐にわたるデータが掲載されています。以下に、それぞれの分野に関する詳しい内容を述べていきます。
まず、医科診療に関する統計です。入院および入院外の診療件数、実日数が詳細に報告されています。例えば、令和5年6月のデータによると、0~14歳の総診療件数は87,602,058件、そのうち入院が2,139,434件、入院外が85,462,624件となっています。これらのデータは年齢階級別に分類されており、一般医療と後期高齢者医療に分けられています。さらに、診療行為別の点数や件数、年次推移も報告されています。例えば、入院の診療行為別点数では、手術、注射、リハビリテーションなどの項目が挙げられ、それぞれの点数が年次ごとに比較されています。
歯科診療についても同様に、件数や診療実日数が報告されています。令和5年6月のデータでは、0~14歳の歯科診療件数は19,837,566件であり、診療実日数は31,474,274日となっています。歯科診療は一般医療と後期高齢者医療に分けられており、年齢階級別の詳細なデータが提供されています。また、診療行為別の点数や1件当たり、1日当たりの点数の年次推移も掲載されています。例えば、歯冠修復や欠損補綴、歯科矯正などの項目があり、それぞれの診療行為について詳細な数値が報告されています。
次に、薬局調剤に関するデータです。薬局調剤の件数、受付回数、調剤行為別点数などが報告されています。令和5年6月のデータによると、薬局調剤の総件数は58,275,906件、受付回数は69,757,493回となっています。年齢階級別に見ると、0~14歳の件数は7,313,615件であり、75歳以上では17,027,999件と、高齢者層の利用が多いことが分かります。さらに、調剤行為別の点数や受付1回当たりの点数、年次推移も詳細に記載されています。
最後に、薬剤の使用状況についてです。院内処方と院外処方の件数、薬剤点数階級別のデータが提供されています。例えば、令和5年6月のデータでは、院内処方の総件数は58,245,948件、院外処方の総件数は12,180,203件となっています。年齢階級別に見ると、40~64歳の院内処方件数は15,783,172件、院外処方件数は3,798,212件と、中高年層の利用が多いことが確認できます。また、薬効分類別薬剤点数やその構成割合も報告されています。例えば、中枢神経系用薬の点数や末梢神経系用薬、感覚器官用薬の点数が詳細に記載されています。
これらの統計データは、日本の医療現場における診療実態や薬剤使用状況を把握するための貴重な資料となります。特に、高齢者医療の現状や薬剤の使用傾向を理解する上で重要な情報が含まれています。今後の医療政策や医療サービスの改善に役立つことが期待されます。また、医療機関や医療従事者がこれらのデータを活用し、より良い医療提供を目指すことが求められます。
今回の統計資料から得られるデータは非常に詳細であり、年次推移や年齢階級別の分析など、多角的な視点から医療の現状を捉えることが可能です。これにより、地域ごとの医療ニーズの把握や、特定の年齢層に対する医療提供の強化など、具体的な施策を講じるための基礎資料となります。医療従事者や政策立案者にとって、これらのデータを正確に理解し、効果的に活用することが今後の課題となるでしょう。
このように、統計データは医療現場の現状を客観的に示すものであり、これを基にした適切な医療サービスの提供が、国民の健康維持・向上に繋がると考えられます。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ