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2024年12月27日

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令和6年度第2回高卒認定試験、受験者7,485人・合格者3,608人の結果発表 – 年齢別データと地域別受験状況も明らかに

令和6年度第2回高等学校卒業程度認定試験実施結果について(文科省)

令和6年度第2回高等学校卒業程度認定試験の実施結果が公表されました。この試験は、高校を卒業していない方が大学入学資格を得るための重要な制度として注目されています。本年度の試験は11月2日と3日の二日間にわたって実施され、大雨の影響でやむを得ず受験できなかった方のために再試験も行われました。受験者数や合格者数など、今回の結果について詳細が発表されています。

まず、令和6年度第2回試験の出願者数は8,518人で、実際に受験したのは7,485人でした。これは前年度比で1,038人の減少を示しており、全体的な参加者数の減少傾向が見られます。そのうち全科目合格者、つまり大学入学資格を取得したのは3,608人で、前年度より376人減少しました。また、特筆すべきは、年齢層や地域ごとの内訳についても公開されており、多様な背景を持つ人々がこの試験に挑んでいることが明らかになっています。

年齢別のデータによれば、受験者の多くは16歳から18歳の若年層が占めており、その割合は全体の56.1%に達しました。一方で、20代後半や30代以上の社会人も一定数存在し、再挑戦の場としての意義を感じさせます。最高齢の受験者は81歳であり、生涯学び続ける姿勢を体現しています。また、合格者の平均年齢は21歳で、幅広い年齢層が学びの機会を生かしていることがうかがえます。

地域別の受験者数についても詳細が公開されています。東京都が最も多く1,160人の出願者を記録し、そのうち986人が受験し、483人が合格しています。これに次いで多いのは神奈川県と大阪府で、それぞれ813人と675人が受験しました。一方で、地方では出願者が数十人にとどまる県もあり、地域間での格差が顕著です。矯正施設内での試験も行われ、351人が受験し、144人が合格しました。このように、さまざまな環境にある人々が試験に挑戦しています。

過去の推移と比較すると、受験者数や合格者数には年々変化が見られます。昭和26年に創設された「大学入学資格検定」を前身とするこの試験は、平成13年から年2回実施されるようになり、近年では受験資格の拡大や試験科目数の見直しなどが行われてきました。平成12年度には出願者が21,288人と過去最多を記録しましたが、その後減少傾向にあり、令和6年度では17,629人となっています。試験制度の見直しにより、より多くの人が受験しやすい環境が整備された一方で、受験者数の減少は少子化や進学先の多様化などの社会的背景も影響していると考えられます。

また、試験の合格率についても注目すべき点があります。本年度の第2回試験では合格率が48.2%となり、過去と比較しても一定の基準を維持しています。一部科目にのみ合格した人の数は3,006人であり、これらの人々も引き続き試験に挑む可能性が高いです。このような試験制度は、途中で学校を中退した人や異なる学びの道を選んだ人々にとって、再チャレンジの機会を提供する重要な役割を果たしています。

さらに、高卒認定試験合格者に対するサポートも重要な要素です。文部科学省は合格者に対し、合格証書を発行するとともに、一部科目に合格した受験者には科目合格通知書を送付しています。これにより、受験者が次回以降の試験に挑戦しやすい環境が整えられています。合格者の多くがその後大学進学を目指すことから、高卒認定試験は高等教育への橋渡しとしての役割も担っています。

今回の結果は、多くの人々が新たな学びの道を切り開くための一歩を踏み出していることを示しています。この試験を通じて、高校を卒業していない人々が社会で活躍するための基盤を築く支援が行われています。文部科学省の取り組みは、受験環境の整備や合格者へのサポートを通じて、今後も多くの人々に新たな可能性を提供し続けるでしょう。

⇒ 詳しくは文部科学省のWEBサイトへ

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