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2024年10月20日

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令和6年最新データで見る!全国平均330,504円の給与で人材採用を成功させる秘訣

毎月勤労統計調査地方調査 令和6年4月分結果概要 表2 事業所規模30人以上 調査産業計(厚労省)

令和6年4月の最新データによると、国内における事業所規模30人以上の企業において、労働者の労働状況や給与に関する詳細な統計が公開されています。この統計は、企業が自社の人事戦略を最適化するために役立つ重要なデータを提供しており、特に人材採用や労働環境の改善に関心がある企業にとって、貴重な情報源となるでしょう。

まず、全国の常用労働者数は約3100万人に達し、非常に多くの労働者が大規模事業所で働いていることが分かります。労働時間に関しては、総実労働時間が平均して147.5時間、所定内労働時間が135.3時間、所定外労働時間が12.2時間という結果が出ています。所定外労働時間、いわゆる残業時間は12時間程度にとどまっており、比較的低い水準にあります。この点は、ワークライフバランスを重視する傾向が強まっている現代において、企業が注目すべきポイントです。

さらに、出勤日数は18.5日となっており、ほぼ月に20日間の出勤が一般的であることが示されています。これは、企業が適切な労働環境を整備するための指標となり、労働者が無理のない範囲で働ける環境を提供するための基準として参考にできます。

次に、給与に関するデータを見てみると、現金給与総額は平均して330,504円となっており、この金額には基本給だけでなく、残業代や各種手当も含まれています。特に注目すべきは「きまって支給される給与」の額で、これは316,529円と、総額の大部分を占めていることが分かります。所定内給与、つまり定められた労働時間内での給与は291,329円であり、特別給与は13,975円という結果が出ています。特別給与にはボーナスや特定の手当が含まれるため、企業の業績や方針によってはこの金額が大きく変動することも考えられます。

これらのデータから、企業が特に注意を払うべきなのは、給与と労働時間のバランスです。労働者が所定時間内で適正な給与を受け取ることができるようにすることが、企業の信頼性向上に寄与します。また、残業時間をいかに抑えるか、またはその対価として適切な報酬を支払うかといった点も、企業が競争力を維持するために不可欠な要素となっています。

企業の採用担当者は、これらのデータを参考に、自社の労働環境が業界平均とどの程度一致しているのか、あるいは改善の余地があるのかを確認する必要があります。特に、給与に関しては同業他社と比較して競争力があるかどうかを検討することが求められます。例えば、現金給与総額が全国平均を下回っている場合、優秀な人材を引き付けるための対策が必要になるでしょう。また、残業時間が長くなりすぎていないか、出勤日数が適正かといった労働環境の見直しも、長期的な企業成長に大きく影響します。

データから得られるもう一つの洞察として、特別給与の支給額に注目することが挙げられます。ボーナスや特別手当が少ない場合、従業員のモチベーションに悪影響を与える可能性があります。逆に、業績連動型の特別給与を設定することで、従業員の生産性向上を図ることができるでしょう。こうした施策は、企業の採用力や従業員の定着率を高める上で非常に有効です。

また、近年の労働市場においては、リモートワークやフレックスタイム制の導入が増加しています。このような柔軟な働き方の導入は、従業員の働きやすさを向上させるだけでなく、採用の際の大きな魅力となる可能性があります。今回のデータではリモートワークに関する詳細は含まれていませんが、こうした働き方が今後さらに普及していく中で、企業がどのように柔軟な制度を取り入れるかは重要な課題です。従業員にとって働きやすい環境を提供することが、結果的に企業の競争力を高めることにつながります。

総じて、今回の労働統計データは、企業が自社の労働環境や給与体系を客観的に評価するための指標となります。採用担当者は、これらのデータを活用して、競争力のある待遇を提供できるよう努めることが求められます。また、給与だけでなく、働きやすい環境やキャリア成長の機会を提供することが、優秀な人材を引き付け、長期的に企業に貢献してもらうためのカギとなります。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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