労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 令和6年10月 千葉県 令和6年10月の有効求人倍率1.02倍に上昇

2024年12月11日

労務・人事ニュース

令和6年10月 千葉県 令和6年10月の有効求人倍率1.02倍に上昇

最近の雇用失業情勢(令和6年10月分)(千葉労働局)

千葉労働局が発表した最新の雇用情勢に関する情報を詳細にまとめると、令和6年10月時点での有効求人倍率(季節調整値)は1.02倍と、前月比で0.01ポイント上昇しました。この動きは、県内の雇用情勢が回復基調にあるものの、物価上昇などの影響により依然として不安定さが残ることを示唆しています。特に、正社員有効求人倍率が0.82倍に達し、前年同月から0.05ポイント上昇したことは、雇用の質の改善傾向が見られる一方で、求職者が希望する条件に見合った求人が十分でないことを示しています。

新規求人倍率に関しては1.87倍と、前月比で0.06ポイント低下しており、新規求人数が3.5%減少したことが要因です。一方で、前年同月比では新規求人数が4.6%増加し、情報通信業や製造業などの一部の業種で大幅な伸びを見せました。例えば、情報通信業では前年同月比で39.4%増加しており、デジタル技術の進展に伴い、専門的なスキルを有する人材の需要が高まっていることが背景にあります。

雇用保険受給者数については、令和6年10月時点で18,936人と、前年同月比で0.7%増加しました。この増加は2ヵ月連続で、雇用情勢が持ち直す中で、支援を必要とする求職者の存在が引き続き多いことを示しています。また、受給資格決定件数も0.9%増加しており、雇用市場における流動性が高まっていることがうかがえます。

全国的な動向を見ても、有効求人倍率が1.25倍と、前月比で0.01ポイント上昇しています。特に学術研究や専門・技術サービス業、医療・福祉分野で求人が増加しており、社会のニーズに応じた人材需要の変化が明確になっています。一方で、宿泊業や飲食サービス業、教育・学習支援業では求人が減少しており、業種間での回復速度に差が見られます。

さらに、新規求人倍率の推移を分析すると、令和5年12月以前のデータは令和6年1月に新しい季節指数に基づいて改訂されており、これにより、データの一貫性と精度が向上しています。この改訂は、長期的な傾向分析を行う際の重要な基盤となっています。

産業別の詳細な動きを見ると、製造業や卸売業・小売業では求人が安定して増加している一方で、生活関連サービス業や娯楽業では減少傾向が続いています。これらの動きは、消費者需要の変化や業界構造の変革が影響していると考えられます。たとえば、製造業における増加は、新しい生産技術や国内外の需要増加によるものである可能性があります。

求職者側の動向として、有効求職者数が前年同月比で2.2%減少しており、求職活動を終了した人が増えたことが示唆されます。また、新規求職者数は1.7%増加しており、雇用市場に新たに参入する人の数が一定程度あることが確認されています。特に若年層や転職希望者が増加しているとみられ、これにより雇用市場の多様性が広がるとともに、競争が激化していることが予想されます。

こうした状況を踏まえると、企業の採用担当者は、求人票の内容を見直し、求職者にとって魅力的な条件を提示することが重要です。例えば、給与や福利厚生、働き方の柔軟性をアピールすることで、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。また、特定のスキルや経験を求める求人では、それに見合った訓練や研修プログラムを提供することで、求職者の応募を促進することが期待されます。

このように、令和6年10月の雇用情勢は、回復の兆しを見せながらも、物価上昇や需要変動などの外部要因に左右される複雑な状況にあります。企業はこれを踏まえ、戦略的な採用活動を展開することが必要不可欠です。

⇒ 詳しくは千葉労働局のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ