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2024年11月27日

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令和6年11月号 米市場、収穫量734万トンで安定した供給体制を確保

米に関するマンスリーレポート(令和6年11月号)の公表について(農水省)

令和6年11月現在、日本の米市場は多様な動向を見せています。農林水産省が公表する「米に関するマンスリーレポート」は、米の需給や価格動向に関する重要なデータを月次でまとめたもので、需給の安定化や取引促進を目的としています。令和6年産の作付面積や収穫量の見通しは好調であり、全国的な作況指数は「平年並み」から「やや良」へと推移しています。

まず、令和6年の米の作付面積について、全国の子実用水稲の作付面積は135万9000ヘクタールで、前年と比較して1万5000ヘクタールの増加が見られました。このうち、主食用としての作付面積は125万9000ヘクタールと、前年に比べ1万7000ヘクタールの増加となりました。これに伴い、収穫量も増加が予想されており、全国の予想収穫量は734万5000トンで、前年から18万トンの増加と見込まれています。

収量の観点では、全国の10アール当たりの収量は540キログラムと予測されています。この数値は、前年から3キログラム増加し、好天候に恵まれた地域が多かったことが影響しています。一方で、一部地域では夏季の高温や降水量の偏りが影響を及ぼし、収量が減少した例もあります。たとえば、東北地方では一部地域で収量が平年を下回る傾向が見られましたが、全体的には安定した収穫が見込まれています。

価格動向においては、相対取引価格や小売価格が着目されています。令和5年産米の相対取引価格は、玄米60キログラム当たり約1万5146円で、前年から6.9%上昇しました。また、精米5キログラムの小売価格も平均2615円と前年とほぼ同水準を維持しています。これらの価格動向は、需給のバランスが市場で適切に維持されていることを反映しています。

米の消費動向については、需要量が徐々に減少していることが課題とされています。令和5年度の主食用米の需要実績は705万トンで、前年と比較して約3万トンの減少が確認されています。これに対し、農林水産省は消費拡大に向けたさまざまな取り組みを進めています。例えば、国内外への輸出拡大を目指し、加工用米や米粉を活用した新製品の開発を促進しています。また、日本酒や米菓などの輸出も着実に伸びており、令和6年度の上半期には輸出数量が前年同期比で増加しました。

さらに、端境期の需給調整にも注目が集まっています。端境期における米の流通は、古米から新米への切り替えが遅れることが多く、特に業務用米の供給が遅れる傾向にあります。これに対応するため、農林水産省は主要な卸売業者や小売業者への流通実態調査を進め、安定的な供給体制を整備しています。

全体的に見て、令和6年度の米市場は天候の影響を受けながらも安定した供給が見込まれています。ただし、需要量の減少や消費者の嗜好変化といった長期的な課題に対しては、輸出拡大や新商品の開発などの戦略的対応が求められています。

詳しくは農林水産省のWEBサイトへ

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