労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 令和6年4月の病院報告:一般病床利用率70.1%に上昇、平均在院日数15.5日に短縮

2024年7月25日

労務・人事ニュース

令和6年4月の病院報告:一般病床利用率70.1%に上昇、平均在院日数15.5日に短縮

病院報告(令和6年4月分概数)(厚労省)

厚生労働省は、令和6年4月の病院報告の概数を発表しました。この報告は、全国の医療機関における患者数や病床利用率、平均在院日数などの主要な指標を示すものです。

まず、1日平均患者数についてですが、病院全体で1,127,762人となり、前月比で13,181人減少しました。内訳を見ると、一般病床が640,345人で最も多く、次いで精神病床が256,803人、療養病床が229,477人と続きます。感染症病床は236人と最も少なく、前月から60人減少しています。

一方、診療所の1日平均在院患者数は1,613人で、前月から69人減少しました。外来患者数は1,222,525人と、前月から27,272人増加しており、季節の変わり目による体調不良や花粉症などの影響が考えられます。

次に、月末病床利用率を見てみましょう。病院全体では74.8%となり、前月から1.3ポイント上昇しました。病床種類別では、療養病床が84.3%と最も高く、次いで精神病床が80.6%となっています。一般病床は70.1%で、前月から1.9ポイント上昇しました。感染症病床の利用率は11.4%と最も低く、前月から4.1ポイント低下しています。

診療所の療養病床利用率は38.7%で、前月から2.7ポイント上昇しました。

平均在院日数については、病院全体で25.6日となり、前月から1日短縮しました。病床種類別では、精神病床が248.8日と最も長く、次いで療養病床が115.5日となっています。一般病床は15.5日で、前月から0.7日短縮しました。感染症病床の平均在院日数は8.9日と最も短くなっています。

診療所の療養病床の平均在院日数は92.0日で、前月から4.1日延長しました。

これらのデータから、医療機関の稼働状況や患者の入院期間などの傾向が見て取れます。一般病床の利用率上昇や平均在院日数の短縮は、医療の効率化が進んでいることを示唆しているかもしれません。一方で、精神病床や療養病床の長期入院傾向は依然として続いており、地域包括ケアシステムの更なる充実が求められる可能性があります。

感染症病床の利用率低下は、新型コロナウイルス感染症の流行が落ち着いてきたことを反映している可能性がありますが、今後の動向については注視が必要です。

外来患者数の増加は、季節の変わり目による影響だけでなく、健康診断や予防接種など、定期的な医療サービスの利用が回復してきた可能性も考えられます。

この病院報告は、日本の医療提供体制の現状を把握し、今後の医療政策を検討する上で重要な基礎資料となります。医療機関の経営者や政策立案者、研究者などにとって、貴重な情報源となるでしょう。

今後も、このような統計データを継続的に収集・分析することで、より効率的で質の高い医療サービスの提供につながることが期待されます。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ