2024年7月1日
労務・人事ニュース
令和6年5月、全国で2,799人が熱中症により救急搬送される

令和6年5月の熱中症による救急搬送状況(総務省)
令和6年5月、全国で熱中症による救急搬送者数は2,799人に上り、その内訳が発表されました。高齢者が最も多く、全体の54.3%にあたる1,519人が救急搬送され、次いで成人が25.3%の709人、少年が18.7%の523人、乳幼児が1.7%の48人という結果でした。初診時の傷病程度別では、軽症が70.2%の1,964人、中等症が27.5%の771人、重症が1.5%の42人で、軽症者が圧倒的に多いことがわかります。
発生場所についての分析では、住居内での発生が最も多く、全体の27.0%にあたる757人が救急搬送されました。次いで、道路での発生が19.1%の536人、公衆の場(屋外)が18.0%の505人、教育機関が11.5%の322人という結果でした。これらのデータから、家庭内での熱中症対策の重要性が浮き彫りになりました。
消防庁では、熱中症予防のためにいくつかの対策を呼びかけています。エアコンや扇風機をためらわずに使用すること、こまめに水分を補給すること、そして屋外では帽子をかぶることなどが推奨されています。特に、こどもや高齢者は熱中症になりやすいため、周りの大人が注意を払うことが必要です。こどもは大人に比べて体温調節が未熟であるため、暑さに対する感覚が鈍くなりがちです。一方、高齢者は体の調節機能が低下しているため、熱中症のリスクが高まります。
消防庁は、熱中症予防啓発の一環として、「予防啓発動画」「予防啓発ポスター」「予防啓発イラスト」「予防広報メッセージ」「熱中症対策リーフレット」「予防啓発取組事例集」などのコンテンツをホームページに掲載しています。これらのコンテンツは、全国の消防機関や関係機関で活用され、熱中症予防の啓発活動が進められています。
令和6年5月のデータに基づき、具体的な予防対策を講じることが重要です。特に高齢者と子どもに対しては、周囲の大人がしっかりとケアを行う必要があります。また、住居内での発生が多いことから、家庭内での環境整備も欠かせません。エアコンや扇風機の適切な使用と共に、定期的な水分補給を怠らないよう心がけましょう。
今回の発表では、具体的なデータをもとにした詳細な分析が行われており、今後の予防策の改善にも役立つ情報が提供されています。消防庁のホームページでは、さらなる情報が提供されており、これらのリソースを活用することで、地域社会全体での熱中症対策が強化されることが期待されています。
このように、令和6年5月の熱中症による救急搬送状況からは、予防対策の重要性と具体的な取り組みが浮き彫りになりました。家庭内外での適切な対策を徹底することで、熱中症のリスクを大幅に減少させることが可能です。消防庁が提供する予防啓発コンテンツを積極的に利用し、夏の暑さに対処するための知識と準備を万全に整えましょう。
⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ