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2024年7月4日

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令和6年5月の労働経済動向調査:未充足求人率59%、正社員不足ポイント45

労働経済動向調査(令和6年5月)の概況

令和6年5月に実施された労働経済動向調査は、景気の変動や労働力需給の変化が雇用や労働時間に及ぼす影響を把握するために行われました。この調査は、全国の30人以上の常用労働者を雇用する5,786事業所を対象に行われ、有効回答率は44.9%でした。調査では、労働者の過不足状況や雇用の状況、未充足求人の状況、雇用調整等の実施状況、中途採用の状況などが詳しく分析されています。

調査結果によると、令和6年5月1日現在、正社員等労働者の過不足判断D.I.は+45ポイントであり、多くの産業で人手不足が深刻化しています。特に建設業、学術研究・専門・技術サービス業、運輸業・郵便業でその傾向が顕著です。一方、パートタイム労働者の過不足判断D.I.は+29ポイントであり、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、サービス業(他に分類されないもの)での人手不足が目立っています。

雇用の状況については、令和6年4月から6月期の正社員等雇用判断D.I.は+4ポイント、7月から9月期の見込みでは+9ポイントとなっており、特に情報通信業や学術研究・専門・技術サービス業での雇用拡大が期待されています。しかし、医療・福祉や金融業・保険業ではマイナスの見込みが出ています。

未充足求人の状況では、令和6年5月1日現在、未充足求人がある事業所の割合は全体で59%であり、サービス業(他に分類されないもの)や医療・福祉、宿泊業・飲食サービス業で特に高い割合を示しています。また、欠員率は全体で3.6%となっており、特に宿泊業・飲食サービス業での欠員率が高くなっています。

雇用調整の実施状況については、令和6年1月から3月期において、27%の事業所が何らかの雇用調整を実施しています。最も多く実施された措置は「配置転換」13%、「残業規制」11%、「休日の振替、夏期休暇等の休日・休暇の増加」8%でした。事業活動の縮小による雇用調整を行った事業所の割合は2%にとどまりました。

中途採用の状況では、令和6年1月から3月期に中途採用の実績がある事業所の割合は67%で、前年同期より6ポイント上昇しています。特に医療・福祉や宿泊業・飲食サービス業、サービス業(他に分類されないもの)での中途採用が活発です。

令和7年の新規学卒者の採用計画についても調査されており、採用予定者数を増加させる事業所の割合は、高校卒26%、高専・短大卒19%、大学卒(文科系)21%、大学卒(理科系)22%、大学院卒12%、専修学校卒14%と、多くの学歴で前年を上回っています。採用予定者数を増加させる理由としては、前年に十分な新規学卒者を確保できなかったことや、基幹的業務を担う者の長期的な育成が必要であることが挙げられています。

調査結果は、産業別や雇用形態別に細かく分析されており、各産業における労働力の需給バランスや雇用の動向が明らかにされています。特に人手不足が深刻な産業や、雇用調整が行われている産業においては、今後の労働市場の動向を注視する必要があります。また、新規学卒者の採用計画に関しても、企業がどのような人材を求めているかが具体的に示されています。

この調査は、労働経済の変化を迅速に把握し、適切な政策対応を行うための重要なデータを提供しており、今後の労働市場の動向を予測する上で欠かせない情報源となっています。調査結果の詳細は厚生労働省のホームページで公開されており、企業や政策立案者、研究者など多くの関係者が利用しています。

総じて、令和6年5月の労働経済動向調査は、各産業における労働力の需給バランスや雇用の状況、未充足求人の現状を明らかにし、今後の労働市場の課題と対策を検討するための貴重なデータを提供しています。労働市場の動向は経済全体に大きな影響を与えるため、このような調査結果を基にした適切な政策対応が求められます。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ