2024年9月3日
労務・人事ニュース
令和6年7月の宮城県雇用統計 新規求人倍率1.96倍、企業の採用戦略への影響
宮城県の一般職業紹介状況(令和6年7月分)について(宮城労働局)
宮城県の令和6年7月の雇用状況は、特に企業の採用担当者にとって注目すべき内容が多いです。この月の有効求人倍率は1.22倍で、前月と同じ水準を維持しています。有効求人数は44,890人で、前月比0.5%の減少となり、4か月連続で減少が続いています。一方、有効求職者数も36,780人で、前月比0.7%の減少が見られ、こちらも4か月ぶりの減少となりました。
新規求人倍率は1.96倍で、こちらも前月と同じ水準に留まっています。新規求人数は15,381人で、前月比0.7%増加しており、2か月ぶりに増加に転じました。新規求職者数は7,858人で、前月比1.0%増加し、こちらも2か月ぶりの増加となっています。
県内の雇用失業情勢については、求人が求職を上回っているものの、改善の動きにはやや弱さが見られ、物価上昇等の経済的な要因が雇用に与える影響に注意が必要であるとされています。特に、業界別では「建設業」や「公務・その他」が増加傾向にある一方で、「宿泊業・飲食サービス業」や「製造業」は減少傾向にあり、業種によって雇用情勢が異なることが示されています。
令和6年7月のデータでは、新規求人数が15,809人で、前年同月比では367人減少し、10か月連続の減少となっています。これに対して、新規求職者数は7,603人で、前年同月比241人増加し、2か月ぶりの増加となりました。また、有効求人数は43,849人で、前年同月比3,565人減少しており、14か月連続で減少が続いています。
さらに、常用フルタイムを希望する新規求職者は5,083人で、前年同月比で27人増加していますが、事業主都合による離職者も875人で、前年同月比31人増加しており、こちらも2か月ぶりに増加傾向に転じています。
令和6年7月の雇用動向を見ると、前年同月比での新規求人倍率は2.08倍で、前年度比で0.12ポイント低下しています。これは、新規求人の増加ペースが新規求職者数の増加ペースに追いついていないことを示しています。また、有効求人倍率は1.22倍で、こちらも前年同月比で0.13ポイント低下しており、求職者数に対する求人の割合が減少していることがわかります。
企業の採用活動においては、これらのデータを踏まえた上で、適切な人材確保策を検討することが求められます。特に、新規求人倍率が低下傾向にある業種では、より積極的な採用戦略が必要となるでしょう。また、雇用維持のためには、求職者が求める労働条件や働き方に柔軟に対応することが重要です。
これらの統計は、企業の採用活動において現状を把握し、今後の人材戦略を見直すための貴重な資料となるでしょう。特に、求人倍率が業種ごとに異なる点に注目し、自社の業界における競争力を強化するための施策を講じることが求められます。また、経済状況の変化に対応した迅速な意思決定が、優れた人材の確保に直結することを念頭に置く必要があります。
令和6年7月の宮城県雇用情勢 新規求人倍率1.96倍、人手不足が顕著な業界とは?
宮城県の労働市場は、7月の有効求人倍率が1.22倍で前月と同水準に留まっていることから、全体的に安定しているものの、求人と求職のバランスに微妙な変化が見られます。有効求人数は44,890人で前月比0.5%減少しており、4か月連続で減少が続いていることから、企業側の採用意欲がやや低下している可能性があります。一方で、有効求職者数も36,780人で前月比0.7%減少しており、こちらも4か月ぶりの減少に転じています。このことは、求職者側の動向も安定しているものの、求職活動が一時的に減少したことを示唆しています。
宮城県の労働市場において注目すべきは、新規求人倍率が1.96倍と高い水準にあることです。これは、新たな求人が活発に行われている一方で、新規求職者の数も増加していることを示しています。特に建設業や公務・その他の業種では、新規求人が増加しており、これらの分野では人手不足が顕著である可能性があります。一方で、宿泊業・飲食サービス業や製造業では求人が減少しており、業種によって労働市場の状況が大きく異なることが分かります。
また、物価上昇などの経済的要因が雇用情勢に影響を与えていることも見逃せません。特に、企業が賃金上昇やコスト増加に直面している中で、採用活動に慎重になるケースが増えていると考えられます。これは、求人が減少傾向にあることや、特定の業種での採用活動が鈍化していることからもうかがえます。
宮城県の労働市場におけるもう一つの重要な要素は、常用フルタイムを希望する求職者が増加している点です。具体的には、5,083人が常用フルタイムを希望しており、前年同月比で27人増加しています。これに対して、事業主都合による離職者も875人で、前年同月比31人増加しており、企業の雇用維持が難しくなっている現状が浮き彫りになっています。
総じて、宮城県の労働市場は、求人が求職を上回る状況が続いているものの、全体的な雇用情勢にはやや停滞感が見られます。特に、業種ごとの求人動向が分かれている点や、経済的な要因が雇用に影響を与えている点は、企業が今後の採用活動を見直す際に考慮すべき重要な要素です。また、労働市場の動向に対して迅速に対応し、求職者にとって魅力的な労働環境を整えることが、今後の雇用情勢を改善するための鍵となるでしょう。
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