労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 令和6年9月 四国地方の観光業、インバウンド需要で前年比160%成長を実現!企業の採用需要も急増中

2024年10月16日

労務・人事ニュース

令和6年9月 四国地方の観光業、インバウンド需要で前年比160%成長を実現!企業の採用需要も急増中

景気ウォッチャー調査(令和6年9月調査)― 四国(現状)―(内閣府)

四国地方の現状に関する最近の調査によると、地域経済は様々な分野で異なる状況が見られています。特に観光業と小売業においては、インバウンド需要の増加が明確であり、海外からの観光客の増加が売上を押し上げているとの報告があります。商店街の代表者は、イベントが増加したこともあり、観光客や外来者の来訪が多くなり、飲食業を中心に売上が伸びていると述べています。また、百貨店のマネージャーも高額品やインバウンド向けの商品が好調に推移していると報告しており、特に観光型の旅館では地元空港からの直行便が運航され、来客数が増加していることが指摘されています。

一方、消費者動向に関しては、依然として物価高騰の影響が大きく、消費行動が慎重になっている状況が浮き彫りになっています。例えば、スーパーの企画担当者は、コストの増加により商品価格が上昇している一方で、猛暑の影響で衣料品の販売数が減少していると報告しています。また、コンビニエンスストアの店長も来客数が前年比で減少しており、特に物価上昇の影響が大きいことを懸念しています。このように、小売業界全体では、売上額自体は商品価格の上昇により前年並みを確保しているものの、来客数が減少していることが問題視されています。

また、四国の製造業でも状況は多様です。例えば、家電量販店では、省エネ家電購入応援キャンペーンの効果により、冷蔵庫やエアコン、照明などの売上が前年比160%から200%の伸びを示していますが、他の商品は前年割れとなっており、全体としては不安定な状況が続いています。さらに、繊維工業でも受注量が好調であり、インバウンド需要が地方都市や観光地に流れているとの報告があります。一方で、木材木製品製造業では台風や温暖化の影響により受注量が大幅に減少しており、今後もこの傾向が続くと懸念されています。

労働市場に目を向けると、構造的な人手不足が深刻な問題となっています。例えば、大学の就職担当者は、インバウンド需要の影響で人手不足が一層深刻化しており、求人数が増加していると報告しています。さらに、人材派遣会社も求人数に比べて求職者の数が少なく、企業が必要な人材を確保することが難しくなっていると述べています。求人情報誌の営業担当者によれば、既存の求人数が充足しないまま新規の求人数が増加しており、企業はマッチングの難しさに直面しているとのことです。

加えて、飲食店や小売業の一部では、物価上昇の影響が顕著で、消費者が必要最低限の購入に留まる傾向が見られています。一般小売店では、物価が上昇した影響で、必要な商品以外の購入が控えられているとの報告があり、特に酒類や書籍の販売が伸び悩んでいるとのことです。また、タクシー業界でも状況は厳しく、四国遍路の観光シーズンが始まる前の時期であるため、夜間の週末を除いては客足が少ない状況が続いています。

さらに、地域全体としても自然災害や気候変動の影響が無視できない要因となっています。特に家電量販店では、地域の省エネ家電購入キャンペーンが奏功しているものの、一部の主要商品では販売が振るわない状況が続いています。建設業では、官民ともに発注案件が少なく、受注量の減少が続いており、輸送業でも同様に、需要の変化が見られないことに対する懸念が示されています。

このような状況下、四国の経済は全体的に物価上昇や自然災害、インバウンド需要の影響を強く受けていますが、地域によっては一部の業種で好調な分野も見られます。特に観光業と一部の製造業では、インバウンド需要が好調に推移しており、地域経済を下支えしています。しかし、消費者の節約志向が根強く残っていることから、今後の動向には引き続き注視が必要です。また、労働市場における人手不足問題も深刻化しており、求職者と企業のマッチングをいかに改善するかが、今後の地域経済活性化の鍵となるでしょう。

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ