2025年1月13日
労務・人事ニュース
令和7年度畜産物価格決定の詳細:農林水産省が掲げる畜産業振興の新たな指針
令和7年度畜産物価格の決定について(農水省)
農林水産省は令和6年12月25日、令和7年度の畜産物価格に関する方針を公表しました。同省は、食料・農業・農村政策審議会からの答申を踏まえ、国内畜産業の持続可能性を確保し、農家や消費者にとって安定した価格体系を目指した新しい価格設定を決定しました。
まず、加工原料乳については、総交付対象数量を325万トンとし、関連対策分の18万トンを含めた合計を343万トンとしました。生産者補給金の単価は9.09円/kgと設定され、これに集送乳調整金2.73円/kgを加えた合計単価は11.90円/kgとなっています。この価格体系は、生乳の生産コストを適切に反映させ、生産者が安定的に生産を継続できるよう配慮されたものとなっています。
次に、肉用子牛の保証基準価格と合理化目標価格については、牛種ごとに以下のように設定されています。黒毛和種は保証基準価格574,000円、合理化目標価格446,000円、褐毛和種はそれぞれ523,000円と406,000円、その他の肉専用種は334,000円と259,000円、乳用種は164,000円と110,000円、交雑種は274,000円と216,000円と決定されました。これらの価格は、畜産経営の効率化を促進すると同時に、収益の安定を図るための基盤として機能することを期待されています。
また、鶏卵に関しては、補塡基準価格を230円/kg、安定基準価格を207円/kgとしました。この価格設定は、国内市場の需給バランスを維持しながら、鶏卵生産者の経営を支えるための基準となるものです。
これらの価格決定は、国内畜産業の現状と将来的な課題に対応するための重要な政策の一環です。農林水産省は、今後も地域と連携し、畜産業の振興や安定的な生産体制の確立に向けた取り組みを強化する考えを示しています。生産者にとっては経営の見通しを立てやすくする一助となり、消費者には安定供給の継続が期待されます。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ