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2025年2月28日

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令和7年3月のキャベツ価格が上昇!供給減少による市場への影響とは

野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年3月)について(農水省)

令和7年3月の野菜の生育状況と価格の見通しについて、農林水産省が東京都中央卸売市場に出荷される主要な野菜の生育状況と価格動向をまとめた最新の報告を発表した。近年、天候不順が続く中、野菜の価格変動が大きくなっており、安定した供給と適正な価格形成を促すために、主産地や卸売会社からの聞き取り調査が行われている。

今回の調査結果によると、令和7年3月はキャベツやはくさいなどの葉物野菜を中心に価格が高値で推移する見込みとなっている。一方で、果菜類のきゅうり、なす、ピーマンなどは平年並みの価格で推移する見通しであり、品目ごとに価格動向にばらつきが見られる。天候要因としては、12月から2月にかけての少雨と、2月の低温が作物の生育に影響を与えており、地域によっては歩留まりの低下や生育遅延が発生していることが明らかになった。

だいこんについては、主産地である千葉県産は生育が順調であるものの、神奈川県産は少雨と低温の影響で歩留まりが低下している。そのため、全体的に3月の出荷数量はやや平年を下回る見込みであり、価格はやや平年を上回ると予測されている。同様に、にんじんについても徳島県産は生育が順調であるものの、千葉県産では葉枯れや少雨の影響が見られ、3月の出荷数量は平年を下回ると予測される。特に、月半ばから後半にかけて徳島県産の出荷量が増加する見込みであるが、全体として供給不足の影響で価格は平年を上回ると予測されている。

はくさいは、主産地である茨城県や群馬県において少雨の影響で小玉傾向が続いており、出荷が前倒しとなったことで、3月の出荷量は平年を下回る見込みとなった。そのため、需要に対して供給が追いつかず、価格は平年を上回ると考えられている。同様にキャベツも12月から2月の少雨の影響を受けて小玉傾向となり、出荷数量が平年を下回る状況が継続する見込みである。春作の出荷が増加することで供給が回復する可能性はあるが、それでも全体の供給量が平年を下回るため、価格は上昇する見込みである。

ほうれんそうについては、生育は概ね順調であるが、他の葉物野菜の出荷量が減少傾向で推移しているため、需要が集中する可能性が高い。この影響で3月の価格はやや平年を上回ると見込まれている。ねぎについても、過去の高温と少雨の影響で生育が遅れ、細物傾向が続いている。そのため、出荷量は平年を下回る見込みであり、価格は平年を上回ると予測されている。

レタスは静岡県産の出荷が減少する一方で、茨城県産が中心となる見込みであるが、少雨の影響で小玉傾向が続いている。生育は回復しつつあるものの、出荷量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回ると見込まれている。一方で、きゅうり、なす、ピーマンなどの果菜類については、低温の影響による生育不良が一部で見られるものの、出荷量は平年並みとなる見込みであり、価格も平年並みで推移することが予想されている。

ばれいしょは、北海道産は計画的に出荷が進められており平年並みの出荷が見込まれるが、鹿児島県産については秋季の長雨や低温、干ばつの影響により歩留まりの低下が見られる。そのため、全体の出荷量はやや平年を下回る見込みとなっており、価格はやや平年を上回ると予測されている。同様に、さといもも種芋の確保が優先されるため、一部の産地では出荷量が減少し、価格はやや平年を上回る見通しである。

たまねぎは北海道産の収穫と貯蔵が完了しており、計画的な出荷が進められているため、全体の出荷量は平年並みが見込まれている。しかし、静岡県産は干ばつの影響で生育が遅れ、3月の出荷量はやや平年を下回る見込みとなっている。そのため、全体の供給量がやや減少し、価格はやや平年を上回ると考えられる。ブロッコリーについても、冬季の低温と干ばつの影響で生育が遅れたことから、出荷量はやや平年を下回る見込みであり、価格はやや平年を上回ると予測されている。

以上のように、3月の野菜の価格は一部品目で高値傾向が続くことが見込まれており、特に葉物野菜は少雨や低温の影響を受けて供給量が減少している。これにより、消費者の購入価格にも影響が及ぶ可能性が高い。農林水産省では、「野菜を食べよう」プロジェクトを推進し、消費者に対して野菜の摂取を促す取り組みを進めている。

⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ