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2024年10月29日

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佐渡無名異焼といずみガラスが新たに伝統的工芸品に!243品目に拡大

「佐渡無名異焼(さどむみょういやき)」、「いずみガラス」を伝統的工芸品として指定しました(経産省)

2024年10月17日、経済産業大臣は「佐渡無名異焼」と「いずみガラス」を新たに伝統的工芸品として指定しました。これにより、伝統的工芸品として認定される品目は全国で243品目となり、日本の伝統工芸の多様性がさらに広がります。今回の指定は、8月に開催された産業構造審議会での審議を経て、正式に承認されたものです。

新潟県佐渡市に伝わる「佐渡無名異焼」は、江戸時代に技法が確立された焼き物です。無名異土と呼ばれる特有の赤土を原料に、粒子が細かく、焼成過程で約3割も収縮するという独特な特徴を持っています。このため、成形には高度な技術が要求され、非常に硬く焼き締まる点も魅力の一つです。現在も11の事業者と26名の従事者が、この技術を受け継いでいます。無名異焼は、地域に根付いた伝統技法であり、地域の文化と歴史を守り続ける存在として今後も期待されています。

一方、大阪府和泉市の「いずみガラス」は、19世紀後半に技術が日本に伝来し、20世紀初頭に確立されたガラス製品の製造技術を持っています。素材には軟質ガラスを用いており、融点が低いことから、灯油ランプを用いた「ランプワーク」という手法で作られるのが特徴です。この技法により、ガラスの色彩やデザインの多様性が実現され、色鮮やかなガラス製品が生み出されています。いずみガラスは82名の職人たちによって受け継がれ、地域の伝統産業としての役割を果たしています。

伝統的工芸品として指定されたことで、両産地は「伝統的工芸品」の名称を正式に使用できるようになりました。これにより、振興計画の策定や後継者の育成、さらには需要拡大に向けた取り組みが進められることが期待されます。伝統工芸品産業支援補助金の活用により、産地の振興が推進され、地域経済の活性化に貢献することが見込まれます。

伝統的工芸品は、日本の文化や技術の粋を表すものであり、その製造過程には手作業の技術が大きく関与しています。指定には厳しい条件が設けられており、日常生活で使用されるものであること、主要な製造過程が手工業的であること、伝統的な技術や技法を用いて製造されることが求められます。また、地域に根差し、多くの職人が製造に携わっていることも条件の一つです。

今回の指定によって、佐渡無名異焼やいずみガラスは、さらなる振興が図られ、後世に伝承されるべき文化的価値を持つ工芸品として新たな一歩を踏み出しました。これにより、地域の魅力がさらに発信されるとともに、国内外からの注目が高まることが期待されます。伝統的工芸品としての地位を確立することで、地域の発展や雇用の創出にもつながり、日本のものづくり文化の未来がより豊かなものとなるでしょう。

⇒ 詳しくは経済産業省のWEBサイトへ

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