2024年8月21日
労務・人事ニュース
2024年10月 佐賀県の最低賃金が56円引き上げられ956円に!過去最大の増加幅で適用予定
「佐賀県最低賃金」改正の答申について(佐賀労働局)
佐賀県の最低賃金について、労使の代表などで構成される審議会は、時給を過去最大の56円引き上げ、956円とするように佐賀労働局に答申しました。この新しい最低賃金は、物価の上昇を考慮し、地方での生活を支えるための重要な措置として、今年10月から適用される見通しです。
現在、佐賀県の最低賃金は全国平均の1,004円を下回る900円で、九州・沖縄地方では福岡に次いで高い水準となっています。しかし、今回の引き上げにより、その格差が一部解消されることになります。特に、今回の56円の引き上げ幅は、2002年度以降、最低賃金が時給で示されるようになってから最大の増加となり、昨年の47円を上回りました。
さらに、今回の答申には、初めて政府への要望が盛り込まれ、価格転嫁がしやすい環境の整備や、賃金支払いが厳しい企業への支援強化が求められました。審議会の甲斐今日子会長は、「物価高騰で地方は大きな影響を受けているため、地方こそ賃金を上げ、人々の生活を引き上げる必要がある」と述べています。
今回の答申を受けて、佐賀労働局は来月4日まで異議申し立てを受け付け、異議がなければ早ければ10月17日から新しい最低賃金が適用されることになります。
佐賀県の山口知事もこの答申に対し、「最低賃金が956円に引き上げられることにより、福岡県に次ぐ高い水準となり、都市部との賃金格差がさらに縮小されたことを評価する」とコメントしています。また、佐賀県の持続的な発展には、人材への投資が不可欠であるとし、今後も未来を見据えた議論が求められると述べました。
今回の最低賃金引き上げは、佐賀県内の経済状況や人材流出の問題に対処するための重要なステップであり、地域の発展に向けた一歩として大きな意味を持っています。
⇒ 詳しくは佐賀労働局のWEBサイトへ