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2024年7月3日

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免震構造の新制度スタート!実大試験で信頼性向上、7月1日より正式運用開始

令和6年能登半島地震でも効果を発揮した免震構造! 世界トップクラスの実大免震試験機による「免震動的性能認証制度」が7 月よりスタート(国交省)

令和6年6月24日、住宅局参事官(建築企画担当)付による発表で、令和6年の能登半島地震でも効果を発揮した免震構造に関する新たな取り組みが発表されました。7月1日から、一般財団法人免震研究推進機構が「免震動的性能認証制度」を開始します。これは、世界トップクラスの実大免震試験機を用いた動的試験によって、免震装置の性能を評価する制度です。

免震構造の効果は、地震時の建築物の被害を大幅に軽減し、機能の継続を確保する点にあります。特に庁舎や病院などでの採用が進んでおり、令和6年の能登半島地震では、七尾市内で震度6強の大地震が発生し、木造建築物に大きな被害が出た一方で、免震構造を採用した病院は機能を維持できたという報告がありました。

新制度の「免震動的性能認証制度」は、実大の免震装置を用いた動的試験を実施し、その性能を評価するものです。これにより、免震構造の信頼性向上が期待されます。一般財団法人免震研究推進機構は、この制度の開始に伴い、7月1日より本格的な動的性能認証を開始します。この試験では、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で整備された精度の高い実大免震試験機(E-Isolation)を使用し、免震装置の動的性能を厳密に評価します。

動的性能認証制度には「動的性能認証」と「個別動的性能認証」の2種類があります。動的性能認証は、建築物に多く用いられる免震装置の動的性能を3年ごとに定期的に認証するもので、発注者や設計者、施工者が安心して使用できるようにする仕組みです。一方、個別動的性能認証は、特定の建築プロジェクトに用いる免震装置の性能をプロジェクト毎に認証するもので、建築物に組み込まれる製品の動的性能を直接確認し、プロジェクトごとの信頼性を高めるものです。

免震構造は、地震時の揺れを吸収し、建築物や室内の被害を軽減する役割を持っています。実大免震試験機(E-Isolation)は、実大の免震装置について動的性能を調査し、高精度の荷重測定が可能な装置で、国内初の試験機として期待されています。

この制度の導入により、免震構造の信頼性がさらに高まり、地震被害の軽減に貢献することが期待されます。免震装置の性能評価結果は、建築基準法に基づく大臣認定取得にも活用でき、定期的な性能確認が求められる大臣認定取得後の維持管理にも役立つでしょう。

新制度の詳細については、6月26日(水)に国土交通省で記者ブリーフィングが行われる予定です。免震構造に関心のある方々は、ぜひ注目してください。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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