2024年5月23日
労務・人事ニュース
利用者の意見を募集!JR西日本の運賃改定パブリックコメント、運賃上限約1.3%の改定案を含む
西日本旅客鉄道株式会社の旅客運賃の上限変更に関するパブリックコメントを実施します(国交省)
西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)は、鉄道の旅客運賃に関する上限の変更を申請し、広く利用者から意見を募集するパブリックコメントを実施します。
令和6年5月16日、JR西日本は鉄道事業法第16条第1項に基づき、鉄道旅客運賃の上限を変更する認可を申請しました。この申請に対して適正な審査を行うため、利用者の意見を広く募集します。
鉄道旅客運賃は鉄道事業法第16条第1項により、その上限を定める際には国土交通大臣の認可を受ける必要があります。認可にあたっては、適正な原価と適正な利潤を超えない範囲内で設定されるべきとされています。また、この認可は運輸審議会に諮問することが義務付けられています。
今回のJR西日本の申請内容は、京阪神都市圏を対象とする共通の運賃水準を設定することを目的としています。これにより、電車特定区間の運賃上限を変更し、電車特定区間の範囲を拡大し、大阪環状線等の特別運賃を廃止します。運賃収入を増加させないことを前提に、割増運賃と割引運賃を組み合わせた変動運賃制を導入します。
具体的には、普通旅客運賃の新しい賃率は以下の通りです。現行の大阪環状線等の賃率は13.25円、電車特定区間は15.30円、幹線(拡大区間)は16.20円となっています。申請後は、電車特定区間の賃率は15.50円に変更されます。また、営業キロ10kmまでの普通旅客運賃は、現行の1〜3kmは130円、4〜6kmは160円、7〜10kmは180円ですが、申請後は1〜3kmが140円、4〜6kmが170円、7〜10kmが190円に変更されます。
定期旅客運賃については、現行の電車特定区間の運賃から1.3%改定されます。
この申請に関する意見は、運輸審議会に諮問される際に報告される予定です。意見募集の詳細については別添の要領を参照してください。
このパブリックコメントは、利用者の声を反映することで、適正な運賃設定を目指す重要なプロセスです。利用者の皆様からの意見をお待ちしております。
【参考】鉄道事業法(昭和61年法律第92号)
第十六条 鉄道運送事業者は、旅客の運賃及び国土交通省令で定める旅客の料金の上限を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 国土交通大臣は、前項の認可をする際、適正な原価と適正な利潤を超えないかを審査します。
第六十四条の二 国土交通大臣は、旅客運賃等の上限の認可を行う際には、運輸審議会に諮問する必要があります。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ