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2024年11月11日

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北海道内の新規高卒者、令和7年3月卒業予定の就職内定率41.5%に減少

令和7年3月新規高等学校卒業者の職業紹介状況(9月末現在)(北海道労働局)

令和7年3月に卒業予定の高等学校生徒の職業紹介状況が、北海道労働局によって令和6年9月末時点で発表されました。この調査は道内全域を対象に行われており、新規高等学校卒業者の求職状況や就職内定率、地域別の求人数などが詳細にまとめられています。まず、求職者数は前年同月比でほぼ横ばいの4,995人で、男子が2,956人、女子が2,039人となりました。男子の求職者は4.5%増加しましたが、女子は5.9%減少しています。

道内全体の求人数は17,269人で、前年同月比で0.2%増加しました。産業別では、建設業が最多の4,070人、次いで卸・小売業が3,225人、製造業が2,574人と続いています。特に卸・小売業では107人の増加が見られ、地域別では札幌圏が6,747人で5.0%増加しています。一方、帯広では7.0%の減少、旭川では6.2%の増加が確認されています。求人倍率は3.46倍で、前年同月より0.01ポイント上昇しており、地域別では室蘭が11.1%、根室が7.6%と特に高い伸びを見せました。

就職内定者数は全道で2,072人で、前年同月比2.3%減少しました。男子は4.8%増加の1,255人であった一方、女子は11.5%減少し、817人となっています。就職内定率は全体で41.5%と、前年より1.0ポイント低下しました。特に女子の内定率が40.1%で、前年より2.5ポイントの減少が見られ、男子は42.5%で前年を0.2ポイント上回っています。地域別では札幌の内定者数が408人、就職内定率が37.2%と、前年とほぼ変わらない水準で推移しています。

未内定者数は2,923人で、前年同月比で1.7%増加しており、そのうち男子は4.3%増加、女子は1.8%減少しています。未内定者の大半は道内での就職を希望しており、その割合は95.8%に達しています。男子は94.1%、女子は98.2%と、女子の方が道内での就職希望率が高いことがわかります。

求職活動が始まった令和6年6月以降、各ハローワークでは就職支援ナビゲーターを活用し、求人開拓を継続的に実施しています。また、9月16日からは採用選考と内定が本格化しましたが、それに続いて10月以降も道内各地で就職面接会が開催される予定です。例えば、札幌では11月7日に就職面接会が予定されており、未内定の生徒に対しても積極的な支援が行われる見込みです。

さらに、北海道の地域別の状況を詳しく見ると、札幌圏が6,747人の求人数を誇り、道内全体の39.1%を占めていることがわかります。その他の地域では、帯広が1,472人、旭川が1,357人と続いており、道央地域の求人活動が活発です。しかし、帯広や北見など一部の地域では求人数が減少しており、特に農林漁業や建設業といった産業において求人の減少が目立っています。

また、職業別に見ても、専門技術職や事務職、販売職などの求人数が安定している一方で、サービス業や製造業では内定者数の減少が見られました。特にサービス業では前年比20.3%減の188人となり、求人の充足率も7.4%から5.9%に低下しています。これに対し、生産工程職では内定者数が8.2%増加しており、建設業や情報通信業でも堅調な求人動向が見られました。

事業所規模別の求人状況では、従業員数29人以下の中小規模の事業所での求人が最も多く、全体の42.0%を占めています。これに対し、100~299人規模の事業所では内定率が若干低下しているものの、大規模事業所では比較的高い内定率が維持されています。特に、1,000人以上の大規模事業所における内定率は31.7%と、前年とほぼ変わらない水準を保っています。

総じて、令和7年3月卒業予定者の求職活動は堅調に推移しているものの、一部地域や産業では求人の減少や内定率の低下が懸念されています。特に、女子の内定率が前年よりも大幅に低下している点は、今後の支援策や取り組みの重要な課題として注目されるでしょう。北海道労働局は引き続き、各ハローワークを通じて地域の求人開拓を推進し、未内定者への支援を強化していく方針です。

⇒ 詳しくは北海道労働局のWEBサイトへ

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