2024年10月30日
労務・人事ニュース
千葉労働局管内ハローワーク、就職件数6,050件で目標達成率86%を記録
令和5年度ハローワークのマッチング機能に関する業務の総合評価の結果をまとめました(千葉労働局)
令和5年度、全国のハローワークでは、雇用のマッチング機能を向上させるため、従来の目標管理に基づいた業務改善が引き続き行われました。平成27年度から開始されたこの取り組みでは、ハローワークごとに地域特性を活かした目標を設定し、その達成状況が評価されています。評価は「非常に良好な成果」、「良好な成果」、「標準的な成果」、および「成果向上のため計画的な取組が必要」の4段階で行われ、次年度の業務改善に反映されています。
令和5年度の評価では、千葉労働局管内のハローワークのうち、千葉所、館山所、木更津所、成田所、千葉南所が「良好な成果」を上げました。これらのハローワークでは、地域の雇用課題に応じたサービス改善が進められ、地域住民と企業に対する支援がさらに強化されました。
特に注目されるのは、求人充足率や就職支援に関する具体的な成果です。例えば、千葉労働局管内での就職件数は6,050件に達し、目標に対して86%の達成率を記録しました。さらに、求職者や求人者の満足度も90%を超え、サービスの質の向上が実感されています。
各ハローワークでは、地域における雇用のミスマッチを解消するため、プレジョブミーティングや合同説明会・面接会などのイベントを積極的に開催しました。例えば、八街市で行われた合同会社説明会では、20社の企業が参加し、60名の求職者が参加した結果、6名が実際に就職を決めました。このようなイベントは、求人票には記載されていない職場環境や企業文化を求職者に伝えることができ、求職者の関心を引くために効果的です。
一方、求職者に対しても、きめ細やかな支援が行われました。担当者制を導入し、個々の求職者に対するキャリアコンサルティングやセミナーを通じて、早期再就職を促進する取り組みが進められました。特に注目すべきは、高齢者や障害者を対象にした特別な支援策です。障害者の就職件数は583件、生活保護受給者の就職率も64.6%と、前年を上回る成果を上げています。
また、求人者に対しては、求人票以上の情報を提供するために、事業所訪問を行い、職場見学会の開催や求人条件の緩和を提案するなど、求人充足率を高めるための支援が行われました。木更津市では、運輸業や介護業界を対象にした分野別説明会を開催し、44社が参加、24名が採用されるなど、地域の人手不足分野への対応が強化されています。
さらに、ハローワークでは、中長期的な視点から職員のスキル向上にも注力しています。若手職員を中心に、広報や職場環境改善のためのワーキングチームが結成され、業務改善のための提案が行われました。これにより、サービスの質向上が期待され、地域の雇用市場におけるマッチング機能がさらに強化される見通しです。
今後も、ハローワークは各地域での評価結果を基に、地域の雇用課題に応じた重点的な取り組みを進めていく予定です。令和6年度には、さらなるサービス改善と業務改善が期待されており、これにより企業と求職者のマッチングが一層円滑に進むことが期待されています。
このような取り組みは、企業の採用活動においても大きなメリットをもたらします。求人票の内容を見直し、求職者のニーズに合わせた求人条件の緩和や詳細な情報提供が行われることで、企業はより効果的に人材を確保できるでしょう。また、ハローワークのイベントやセミナーを通じて、企業の知名度向上や採用活動の効率化も図ることが可能です。
⇒ 詳しくは千葉労働局のWEBサイトへ