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2024年11月13日

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和歌山県で有効求人倍率1.12倍に低下、サービス業で41.3%の増加

一般職業紹介状況(令和6年9月分)(和歌山県)

和歌山県の労働市場に関する最新のデータによると、有効求人倍率や求人数が緩やかに推移していることが確認されています。2024年9月の有効求人倍率は、季節調整値で1.12倍となり、前月比0.02ポイントの低下を見せました。これにより、求職者数の増加と新規求人の減少という、若干の調整が見られた形です。全体的な求職者数も増加傾向にあり、特にパートタイム求人の減少が顕著で、新規求職者数は8.9%増加し、全体の経済状況が求人市場に影響を与えていることが示唆されています。

和歌山県の労働市場において注目すべき点は、産業別に見た新規求人の増減です。宿泊業や飲食サービス業、医療・福祉など、特定の業種で求人が増加している一方で、小売業や農林水産業、生活関連サービス業では減少が見られました。特に、小売業では前年同月比で25.1%の減少となっており、景気の動向が小売業界に直接的な影響を与えていることが読み取れます。また、運輸業や郵便業などでは33.8%の増加、学術研究や専門技術サービス業でも69.3%と大幅に増加している点も特徴的です。

全体の新規求人は2024年9月のデータで5,633人となり、前月比3.6%の減少が確認されています。特に、パートタイムを除く求人では0.6%の増加が見られたものの、パートタイム求人は7.5%減少しており、非正規雇用の縮小が進んでいることが伺えます。雇用の質という観点では、正社員の有効求人倍率がわずかに上昇し、前年同月比で0.04ポイント増の0.87倍となっていますが、正社員の求人数自体は3.2%増加しています。

また、和歌山県全体の有効求人倍率が低下する中、近畿地方全体での有効求人倍率は1.14倍で、全国平均の1.24倍をやや下回っているものの、依然として安定した状況にあります。物価上昇などの影響で一部業界において求人の足踏みが感じられるとしつつも、全体的には求人数の減少が確認されています。特に、季節調整済みのデータにおいても、近畿地方全体での有効求人倍率は前月比0.02ポイント上昇しており、全国的なトレンドを反映しています。

和歌山県の正社員有効求人倍率は依然として1倍を下回っており、特にパートタイムを除く常用雇用の求人がやや伸び悩んでいることが見て取れます。このことから、企業側では非正規雇用から正規雇用への移行が求められている一方で、求職者側のニーズに応じた柔軟な雇用形態の提供が引き続き重要になると考えられます。

加えて、和歌山県内での新規求職者数も全体的に減少しており、特に離職者の減少が続いている点が目立ちます。離職者数は前年同月比で3.3%減少しており、在職者の動きも安定していることから、雇用の流動性が低下していることが予測されます。これにより、県内企業は新規の求職者を確保するための取り組みを一層強化する必要があるでしょう。

企業の採用活動においては、パートタイム求人が減少傾向にある一方で、特定の業界での正規雇用の増加が見られるため、採用戦略を柔軟に展開することが求められます。特に、サービス業や運輸業、学術研究分野での求人が活発化しており、これらの業界に特化した求人キャンペーンや採用活動が効果的と考えられます。

⇒ 詳しくは和歌山労働局のWEBサイトへ

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