労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 四国経済、回復の兆しが見え始める?インバウンド需要が全体の景気を支える

2024年10月17日

労務・人事ニュース

四国経済、回復の兆しが見え始める?インバウンド需要が全体の景気を支える

景気ウォッチャー調査(令和6年9月調査)― 四国(先行き)―(内閣府)

四国地方の景気先行きに関する調査報告によると、さまざまな業界や職種において、将来の景気に対する見通しは業界ごとに異なるものの、全体的には慎重な見方が強いです。商店街の代表者や経営者は、最近の人の流れの増加や店舗の新陳代謝によって、経営者マインドが上がっており、今後の景気は徐々に改善していくと予想しています。特に商店街では、退店した物販店や飲食店に代わって新しい店舗が増えており、活気が戻ってきているとのことです。

一方、スーパーマーケットやコンビニエンスストアにおいては、商品価格の上昇が続いているものの、気候が落ち着けば売上は増加する可能性があると予測されています。特に、円安の影響で商品の価格が高止まりする懸念があり、消費者の購買行動に対しても慎重な見通しがされています。これらの業界では、商品価格の上昇が消費者の財布の紐を引き締め、消費の鈍化を招く可能性があるとみられています。

衣料品業界においては、気温の変化に大きく依存している部分があり、気温が少し下がることで売上が改善する可能性があると見込まれています。特に、秋の気配が近づくと共に、冬の気温低下が見込まれるため、11月以降の売上増加が期待されています。また、酒類を取り扱う専門店においても、創業祭や年末のお歳暮需要の時期が迫ってくることから、今後数ヶ月間で売上が増えると見込まれています。

観光業界においては、地元空港の直行便が増加する見通しがあり、特にインバウンド需要が国内観光客の減少を補う形で全体的な観光需要は堅調に推移すると予想されています。タクシー業界においても、11月から12月にかけての忘年会シーズンには夜の街が活気を取り戻し、タクシー需要が増加すると期待されています。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響でタクシー車両の数は減少しており、今後も県内の車両台数が増加することはないと予想されています。

また、四国遍路の「逆打ち」の年という特殊な巡礼需要があり、今後の遍路客の増加が見込まれており、これが地域の経済にプラスの影響を与えるとされています。通信業界においては、年末商戦期に向けて需要が喚起されると予想されており、冬商戦による景気の改善が期待されています。

一方で、企業によっては依然として厳しい見通しを示しているところも少なくありません。例えば、一般の小売業では、資源価格や人件費、物流費の高騰に加えて、消費者の節約志向が強まっているため、売上増加が難しい状況が続いています。また、家電量販店や乗用車販売業においても、物価上昇や商品の販売制限が続いており、景気の回復は当面期待できないとされています。

全体的に見ると、四国地方では業種によって景気の見通しが分かれるものの、インバウンド需要の増加や年末商戦に向けた期待が一部の業界では見られる一方で、物価高騰や消費者の節約志向によって売上が厳しい状況が続いている業界も多いです。特に、物価上昇が企業利益に直接影響を与えており、売上高の伸びが期待されていない状況です。

今後の景気見通しとしては、インバウンドの回復や冬商戦、年末の特需などに期待する業界がある一方で、物価高騰や消費の鈍化が続くことが懸念されている業界も多く、地域全体の景気が好転するにはまだ時間がかかると見られています。

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ