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2025年3月14日

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国内内航輸送量24,941千トン、前年同月比2.8%減!物流業界の人材ニーズはどう変化するか?(内航船舶輸送統計月報の概要 令和6年11月分)

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内航船舶輸送統計月報の概要 令和6年11月分(国交省)

令和6年11月の内航船舶輸送統計月報が発表され、総輸送量は24,941千トン、前年同月比で2.8%の減少となった。また、輸送距離を考慮したトンキロベースでは12,567百万トンキロとなり、前年同月比3.7%の減少が見られた。これは、国内の物流環境や輸送需要の変動を反映した結果であり、特に貨物の種類ごとに輸送量の増減が顕著に現れた。

コンテナ貨物とシャーシ扱いの輸送量については、それぞれ1,704千トン、823千トンとなり、全体の輸送量の中でも一定の割合を占めている。これらの輸送形態は、特に都市間や港湾間の貨物輸送において重要な役割を果たしており、今後の物流効率化の鍵となる。

品目別に見ると、砂利・砂・石材の輸送量は前年同月比8.4%増加し、堅調な需要が続いている。一方で、セメントの輸送量は5.9%減、鉄鋼は1.5%減と、建設資材の一部では減少傾向が見られた。石炭の輸送量は1.5%増加したものの、原油の輸送量は大幅に減少し、前年同月比19.8%の減少となった。これは、国内エネルギー需要の変化や原油供給の状況に影響された可能性がある。また、重油の輸送量も3.8%減少しており、国内の燃料消費構造の変化が反映されていると考えられる。

トンキロベースで見ると、砂利・砂・石材の輸送量は1.6%増と安定しているが、石炭は22.9%減少、原油は34.6%減少と、燃料関連の輸送量の減少がより顕著に現れた。特に原油の輸送量が大幅に減少していることは、国内エネルギー市場における需要構造の変化を示唆している。これに対して、揮発油の輸送量は7.6%増、その他の石油および石油製品は11.8%増となっており、精製された燃料の輸送量は増加傾向にあることがわかる。

また、燃料消費量に関しては、合計で184,018千リットルとなり、前年同月比1.1%減少した。このことから、全体的な輸送需要が若干低下していることが確認できる。航海距離の合計は10,622千キロメートルで、前年同月比でほぼ横ばいとなった。この数値は、輸送の効率が変化していないことを示しており、航路の最適化や運航計画の維持が継続されていると推測できる。

内航船舶全体の輸送効率は40.1%となり、用途別に見ると貨物船の輸送効率は40.5%、油送船の輸送効率は39.3%であった。これらのデータは、船舶の積載率や運航効率を示しており、物流の効率化に向けた課題を明確にする上で重要な指標となる。

船舶の種類別に輸送量を分析すると、大型鋼船の輸送量は前年同月比97.7%、小型鋼船は95.4%と、それぞれ若干の減少が見られた。プッシャーバージ・台船の輸送量は100.9%とほぼ横ばいであったが、トンキロベースでは87.8%と減少しており、長距離輸送の需要がやや低下していることが分かる。

燃料別に見ると、A重油の消費量は92,553千リットル、C重油の消費量は91,465千リットルであり、前年同月比で若干の減少が見られた。特に大型鋼船の燃料消費量は46,805千リットルと比較的安定しているが、小型鋼船の燃料消費量は43,473千リットルで、前年同月比でわずかに減少した。これは、小型船舶の稼働率が低下したことを示唆しており、内航物流の一部で運航効率の見直しが行われた可能性がある。

航海距離の推移を見ても、大きな変化は見られず、輸送効率を維持しつつ運航されていることがわかる。しかしながら、今後のエネルギー価格の変動や物流需要の変化によって、燃料消費量や輸送効率に影響が出る可能性もあるため、慎重な分析が求められる。

内航船舶輸送のデータを踏まえると、国内物流において内航輸送が引き続き重要な役割を果たしていることがわかる。特に、砂利・砂・石材や石炭などの資材輸送は安定しており、輸送需要の増減が見られる分野として燃料輸送が挙げられる。今後の市場動向によっては、輸送需要の増加や船舶運航の最適化が求められることになるだろう。

また、環境負荷の低減に向けた取り組みとして、船舶の燃費向上や低燃費船の導入が進められている。燃料消費量の削減は、経済的な観点からも重要であり、今後の技術革新によってさらなる効率化が期待される。

企業の採用担当者にとっても、内航船舶輸送の変化は重要な情報となる。物流業界では、輸送の効率化やデジタル技術の活用が進んでおり、新たなスキルを持った人材の需要が増加している。特に、データ分析や燃費管理、物流ネットワークの最適化に関する知識を持つ人材が求められる傾向にある。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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