2024年12月15日
労務・人事ニュース
国内定期航空旅客数、9月は前年同月比5.5%増!国内需要が堅調に回復
航空輸送統計速報(令和6年9月分)(国交省)
令和6年11月29日に総合政策局情報政策課交通経済統計調査室から公表された最新の航空輸送統計速報(令和6年9月分)によると、国内および国際航空輸送の双方で旅客および貨物の輸送量が増加傾向にあることが確認されました。9月分のデータに基づき、国内定期航空と国際航空それぞれの詳細な輸送実績が発表されました。
国内定期航空では、旅客輸送量が9,398千人に達し、前年同月比で5.5%の増加を記録しました。特に、人キロベースでの増加率は5.7%に達しており、2019年同月比でも1.4%の増加を見せています。座席利用率も80.5%と高い水準を維持しており、航空業界が安定的な需要を取り戻している兆しを示しています。一方で、貨物輸送量についても前年同月比で19.4%増加し、重量利用率は55.5%に達しました。超過手荷物や郵便物を含めた場合の貨物総量は、61,418トンとなり、輸送量の増加が広範囲で見られました。
国際航空輸送においては、旅客輸送量が1,661千人に達し、前年同月比で17.6%増加しました。しかしながら、2019年同月比では11.3%減少しており、コロナ禍前の水準にはまだ回復しきれていない状況です。ただし、人キロベースでは、前年同月比で12.5%増加し、座席利用率も78.8%に達しました。国際線貨物輸送量については、トンベースで13.0%の増加を記録し、重量利用率は68.6%に到達しています。これは、国際物流の需要が引き続き高水準にあることを示しています。
国内定期航空路線の詳細では、主要幹線(羽田-新千歳、羽田-福岡、羽田-那覇など)の輸送実績が堅調で、特に羽田-新千歳間では旅客数が90万人を超え、前年同月比で6.3%の増加を見せました。一方、ローカル線では、羽田-鹿児島間や羽田-熊本間などの路線がいずれも増加を示しており、地方都市への需要回復も顕著です。
国際線については、中国、韓国、その他アジア諸国などアジア方面の輸送実績が好調であり、中国路線の旅客数は前年同月比で40.2%増加しました。また、米大陸やヨーロッパ方面の路線も堅調に推移し、それぞれ前年同月比で3.1%および22.5%の増加を記録しました。これにより、全体の国際旅客輸送量が前年を大きく上回る結果となりました。
さらに、燃料消費量の統計では、ジェット燃料油の国内給油量が344,746キロリットル、国外給油量が236,957キロリットルと発表されました。これにより、航空業界全体の燃料需要が増加していることが示され、旅客・貨物輸送の拡大に対応する動きが明らかです。
以上のデータから、航空輸送業界がパンデミック後の回復基調を続けていることが読み取れます。国内外の旅客および貨物の需要が増加する中、航空会社にとっては、さらなる運航効率の向上や需要に応じたサービスの強化が求められる局面となっています。また、貨物輸送の需要増加に対応するため、物流ネットワークの拡充も重要な課題として浮上しています。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ