2024年11月20日
労務・人事ニュース
外国人宿泊数が前年比24.9%増!2024年8月の宿泊旅行統計調査速報
宿泊旅行統計調査(2024年(令和6年)8月・第2次速報、2024年(令和6年)9月・第1次速報)(観光庁)
2024年8月と9月の宿泊旅行統計調査によると、国内観光の宿泊者数は順調に回復を見せ、特に外国人旅行者の宿泊増加が顕著です。8月の延べ宿泊者数は全体で6,498万人泊で、2019年同月比で2.8%増、前年同月比で1.0%の増加が確認されました。
日本人の宿泊者数は5,174万人泊で、前年同月比および2019年同月比でともに3.7%の減少が見られた一方、外国人宿泊者数は1,324万人泊と大幅に増加し、2019年同月比で39.5%、前年同月比で24.9%増加しました。この傾向は9月も継続し、全体の延べ宿泊者数が5,407万人泊で2019年同月比10.9%、前年同月比3.6%の増加となり、日本人宿泊者数は4,214万人泊で小幅ながら増加を見せ、外国人宿泊者数も1,193万人泊と再び大幅に増えました。
宿泊施設のタイプ別客室稼働率についても注目されています。8月の客室稼働率は全体で64.0%で、9月は61.9%でした。特にリゾートホテルやビジネスホテルにおける稼働率の高まりが見られ、リゾートホテルは8月で75.2%、9月で74.9%の稼働率を記録しました。一方で、簡易宿所の稼働率は低く、8月で37.4%、9月で29.7%にとどまっています。都道府県別では、大阪府が8月の稼働率73.8%で全国最高を記録しました。
さらに、国籍別の外国人宿泊者数では、中国が最大の割合を占め、次いで台湾、韓国、アメリカ、香港が続き、上位5か国で外国人宿泊者数の67.2%を占める結果となりました。外国人宿泊者数の増加率で注目すべきは、中国からの旅行者が前年同月比で73.9%増、ロシアからの旅行者が88.9%増、スペインからが47.5%増という著しい増加を見せています。これは円安の影響や、日本の観光施策の効果が現れていると分析されます。
以上のデータは、観光業界にとって今後のマーケティング施策の計画や経営戦略の策定に役立つでしょう。外国人観光客が増加している現状を踏まえ、観光産業は、特に外国人向けのサービス強化や地域ごとのニーズに即した施設運営が求められると考えられます。
⇒ 詳しくは観光庁のWEBサイトへ