2025年1月20日
労務・人事ニュース
定年後の再雇用を成功させるために企業が取り組むべき施策とは?伊藤忠テクノソリューションズの事例から学ぶ
エルダー 2025年1月号(JEED)
エルダー1月号では、高年齢者が活躍できる職場づくりや生涯現役の働き方をテーマに、様々な視点からアプローチしています。注目すべきポイントを以下にまとめます。
まず、「リーダーズトーク」では伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の執行役員である奥村弘幸氏が、定年後の再雇用制度の刷新について語っています。同社では、業務内容や役割に応じて選べる3つのコースを設け、高齢社員の能力を最大限活かす取り組みを進めています。この革新的な制度設計により、働き続ける意欲のある社員が職場における貢献を続けられる仕組みが紹介されています。
「特集」では、65歳以降も活躍できる職場の作り方が取り上げられています。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの友野雅樹氏が、シニア社員の業務と役割の創出に必要な環境整備のポイントを解説。また、短日・短時間勤務制度など柔軟な勤務形態を導入するための具体的な手法について、社会保険労務士の田代英治氏がアドバイスを提供しています。
実際の事例として、京都中央信用金庫や東急リバブル株式会社が登場。それぞれ、多様な人財活用の一環として高齢者向けの独自制度を導入し、職場での新しい価値を生み出しています。特に東急リバブルでは「エージェント制度」により、年齢にとらわれない働き方を実現し、注目を集めています。
さらに、新春特別企画として「令和6年度 高年齢者活躍企業フォーラム」から基調講演とトークセッションが紹介されます。前川孝雄氏による、ミドル・シニア社員を活かす経営手法の提案や、受賞企業による成功事例が詳細に語られています。
その他にも、「偉人たちのセカンドキャリア」では榎本武揚の生涯に迫り、「高齢者の職場探訪」では群馬県の株式会社栄久が紹介されます。また、85歳にして現役で活躍するチーズケーキ職人、小林隆吉氏のインタビューや、職場での転倒災害防止の取り組み、SNS上での誹謗中傷に関する労働法Q&Aなど、幅広い話題が詰まっています。
最後に、次号の予告ではさらなる高齢者活躍の可能性を探る内容が予定されており、多くの読者にとって見逃せない一冊となっています。
この号は、人生100年時代における働き方のヒントを提供しており、シニア世代やその雇用を考える企業にとっても有益な情報源となるでしょう。