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2024年8月19日

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宮崎県を襲ったM7.1の日向灘地震、その影響と今後の地震リスクに警戒が必要

2024年8月8日 日向灘の地震の評価(令和6年8月9日公表)(地震本部)

2024年8月8日、日向灘で深さ約30kmの地点を震源とするマグニチュード7.1(暫定値)の地震が発生しました。この地震は宮崎県で最大震度6弱を観測し、多くの人々に影響を与えました。特に、宮崎県南部山沿いでは長周期地震動階級3を観測し、これは建物やインフラに対する影響が懸念される規模です。この地震による津波も観測され、宮崎港では0.5メートル、日南市油津では0.4メートルの津波が発生しました。これらの津波は、和歌山県から鹿児島県種子島にかけての太平洋側で観測され、多くの地域で注意が呼びかけられました。

この地震の発震機構は西北西―東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であり、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生したと考えられます。地震発生後、活発な余震活動が続いており、8月8日16時から9日14時までの間に震度1以上の地震が14回観測されました。このような継続的な地震活動は、住民にとって大きな不安要素となっており、引き続き注意が必要です。

地震による地殻変動も確認されており、GNSS観測によれば、宮崎観測点で東南東方向に約13センチメートルの変動が見られました。また、陸域観測技術衛星「だいち2号」による合成開口レーダー画像の解析でも、宮崎県沿岸部で地殻変動が検出されており、これらのデータは、今後の防災対策に活用される予定です。

今回の日向灘の地震は、地震調査委員会が「日向灘及び南西諸島海溝周辺の地震活動の長期評価(第二版)」で評価していた「日向灘のひとまわり小さい地震」の発生領域内で起きており、この地域では過去にも1931年にM7.1、1961年にM7.0の地震が発生しています。この領域では、M7.0~M7.5程度の地震が30年以内に発生する確率が高いとされており、過去の事例からもそのリスクが示されています。今回の地震も、今後の更なる大規模地震の可能性を示唆しており、特に南海トラフ地震の想定震源域内に位置することから、引き続き警戒が必要です。

過去の事例を見ると、大地震が発生した後に同程度の地震が再度発生する割合は1~2割程度あります。そのため、揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度は最大震度6弱程度の地震が発生する可能性があり、特に今後2~3日間は注意が必要です。例えば、1996年には日向灘でM6.9とM6.7の地震が短期間で連続して発生し、これらも被害をもたらしました。

このように、日向灘周辺地域は、地震活動が活発であり、今後も大規模地震のリスクが高い地域とされています。地震調査委員会は、この地域の地震活動を継続的に監視しており、新たなデータが得られるたびに評価を行っています。特に、今回の地震が南海トラフ地震の発生と関連している可能性が指摘されていることから、今後の防災対策においても重要な意味を持つと考えられます。

また、今回の地震により宮崎県内ではいくつかの建物が被害を受け、住家全壊が1棟、一部損壊が2棟報告されています。これらの被害状況は、地震発生直後から継続して確認されており、総務省消防庁が中心となって被害の全容を把握するための活動が続いています。特に、地震による人的被害としては、重傷者2人、軽傷者12人が報告されており、早急な支援と復旧が求められています。

宮崎県を含む南九州地域は、過去にも大きな地震に見舞われており、今後もそのリスクが高い地域とされています。そのため、地域住民や関係機関は、日常的な防災意識の向上と具体的な備えを行うことが求められます。特に、今回の地震のように津波を伴う地震では、迅速な避難と情報共有が被害を最小限に抑えるための鍵となります。

今後も、地震調査委員会や気象庁から発表される最新の地震情報や評価に注目し、適切な対応を行うことが求められます。また、地震に備えたインフラの整備や耐震化の推進、地域コミュニティによる防災訓練の強化など、総合的な防災対策の重要性が改めて認識されることとなるでしょう。特に、南海トラフ地震の発生リスクが高まっている状況下では、個人だけでなく、地域全体での協力と連携が欠かせません。

⇒ 詳しくは地震本部のWEBサイトへ

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