2025年1月30日
労務・人事ニュース
就職内定率84.3%!令和7年卒の大学生就職状況(令和7年3月大学等卒業予定者 12月1日現在)
令和7年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(12 月1日現在)を公表します(厚労省)
令和7年3月に卒業予定の大学や短期大学、高等専門学校、専修学校の就職内定状況が公表されました。この調査は、文部科学省と厚生労働省が共同で実施し、令和6年12月1日現在のデータを取りまとめたものです。主に大学や短期大学、高等専門学校の卒業予定者を対象とし、全国112校を抽出して調査が行われました。
今回の調査結果によると、大学全体の就職内定率は84.3%で、前年同期と比較して1.7ポイントの減少となりました。特に国公立大学では内定率が84.4%で、前年から3.2ポイントの大幅な低下が見られます。一方、私立大学の内定率は84.3%で、減少幅は1.2ポイントにとどまりました。この結果は、就職活動の厳しさが依然として続いていることを示しています。
短期大学の就職内定率は65.2%で、前年同期比1.5ポイントの減少となりました。さらに、高等専門学校の内定率は96.2%と非常に高い水準を維持しているものの、前年から1.6ポイントの減少が記録されました。専修学校(専門課程)についても、内定率は72.8%で、わずかに前年よりも0.4ポイント減少しています。
男女別で見ると、男子大学生の内定率は83.3%、女子大学生は85.5%と、女性の内定率がやや高い傾向が続いています。分野別に目を向けると、文系の内定率は84.2%で、前年同期比2.0ポイント減少し、理系の内定率85.0%と比べてやや低めです。地域別のデータでは、関東地区が最も高く、内定率は91.2%に達し、前年同期比で0.6ポイント増加しました。一方、他地域ではいずれも内定率が低下しており、地域間の格差が浮き彫りとなっています。
これらの結果を受け、厚生労働省と文部科学省は新卒応援ハローワークや大学の就職相談員と連携し、新卒者の就職支援をさらに強化する方針です。また、キャリアコンサルタント資格を持つ専門相談員が、個々の学生に対するアドバイスを実施し、就職活動の成功をサポートする取り組みを進めています。
企業側にとっても、この調査結果は採用戦略の再考に重要なデータを提供しています。例えば、理系人材の内定率が文系よりも安定していることから、理系学生に特化した採用活動を進める企業が増える可能性があります。一方、地方の内定率が依然として低いことから、地方企業は都市部からの人材流入を促進するための施策を検討する必要があるでしょう。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ