労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 山口県の求人倍率1.47倍を維持!10月の雇用情勢

2024年12月10日

労務・人事ニュース

山口県の求人倍率1.47倍を維持!10月の雇用情勢

山口県の雇用情勢(令和6年10月分)について(山口労働局)

令和6年10月の山口県の雇用情勢は、求人と求職の動きが注目される中で、全体的に安定した状況を維持していると判断されました。特に、有効求人倍率は1.47倍と、前月と同水準で推移しており、これは全国平均の動向と比較しても同程度の値を示しています。求職者数(季節調整値)は19,016人で前月比0.8%増加し、一方、求人者数(同季節調整値)は27,920人で前月比0.6%増加しました。この結果、有効求人倍率は安定的に高い水準を保っています。

このような状況下で、山口県の就業状況を詳細に分析すると、新規求人の増加と業種ごとの動きが見えてきます。例えば、医療・福祉分野は前年同月比で318人増加しており、全体の求人数増加を牽引する主要なセクターとなっています。この分野では高齢化社会の進展に伴う需要の高まりが背景にあると考えられます。一方で、製造業や卸売業、小売業では求人数が前年同月比で減少しており、製造業では201人、卸売業と小売業では合わせて282人の減少が見られます。これらの業種の低迷は、国内外の経済動向や産業構造の変化に起因している可能性が高いです。

また、地域ごとの分析では、山口市、下関市、宇部市など主要都市での求人倍率が全国平均をやや上回る傾向にある一方で、地方部では若干の地域間格差が存在することが明らかになっています。特に、都市部では新規求人倍率が高い水準を示しており、企業の採用活動が活発に行われていることが分かります。

さらに、雇用形態別の求人動向を見ると、パートタイムの求人が引き続き多い一方で、正社員の求人倍率も安定していることが特徴です。令和6年10月には、パートタイムを含む月間有効求人数が全体で27,920人に達し、その中でも常用雇用に限定した求人も堅調に推移しています。これは、企業が短期的な雇用だけでなく、長期的な雇用を見据えた人材確保に努めていることを示しているといえます。

このような状況を踏まえ、山口県の雇用環境は引き続き安定的であるといえるものの、一部業種での求人減少や地域間格差といった課題も浮き彫りになっています。今後、労働市場のさらなる活性化を図るためには、産業別の課題に対応した政策や、地方部への雇用機会の拡大が重要となるでしょう。例えば、医療・福祉分野の成功例を他の業種にも波及させるような取り組みが求められると考えられます。

⇒ 詳しくは山口労働局のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ