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2025年2月19日

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山形県内の高卒内定率92.8%、求人数は前年比8.1%減 – 県内就職率77.5%の現状とは?(令和6年12月時点)

令和7年3月新規学校卒業者の職業紹介状況(令和6年12月時点)(山形労働局)

山形労働局が令和7年1月30日に発表した最新の職業紹介状況によると、令和7年3月に卒業を予定している新規学校卒業者の就職内定状況において、高等学校卒業者の内定率は92.8%に達し、前年同期と比べ0.2ポイントの上昇が見られた。一方で、県内での内定率は91.8%と前年と同水準を維持している。しかしながら、県内就職者の割合は77.5%と前年からやや低下しており、地元での雇用確保が今後の課題となる。

求人数に関しては、県内求人が5,756件で前年から8.1%の減少が見られたが、求職者数は1,818人と前年同期比で2.5%の増加となった。そのため、県内の求人倍率は4.04倍となり、前年の4.35倍から0.31ポイント低下した。求人倍率は依然として高水準にあるものの、求職者数が増加していることから、マッチングの精度向上が求められている。

短期大学卒業者の内定率は67.9%で、前年から2.1ポイント上昇し、就職環境の改善が見られる。しかし、大学卒業者の内定率は89.2%で前年同期から1.6ポイント低下し、高等専門学校卒業者の内定率も96.7%と2.3ポイントの減少を示した。特に、大学生の県内就職率は依然として低く、県外流出の傾向が続いている。

産業別の求人状況を見ると、製造業の求人は1,966件で前年同期比11.0%減少しており、特に化学・プラスチック関係(12.2%減)、窯業・土石製品製造業(31.6%減)などで落ち込みが顕著だった。一方で、情報通信業(2.9%増)、金融・保険業(29.5%増)などは求人が増加しており、産業構造の変化が反映されている。

事業所規模別では、従業員1,000人以上の企業からの求人が499件で前年より19.3%増加したのに対し、従業員30人未満の企業の求人は1,871件で9.9%減少した。これは大企業の採用意欲が高まる一方で、中小企業の採用環境が厳しくなっていることを示している。

地域別の就職内定率を見ると、山形市周辺の内定率は90.4%で前年より0.8ポイント上昇したが、庄内地方の内定率は92.5%と1.9ポイント低下しており、地域による差が見られる。特に、最上地域では内定率が88.4%と最も低く、前年より3.4ポイントの低下が見られた。

山形労働局は、今後も県内企業と求職者のマッチングを強化し、地域内の雇用機会を最大限に活用できるよう取り組む方針を示している。企業側には、新卒者に対する積極的な採用活動やインターンシップの充実、地域定着を促す施策が求められるだろう。また、求職者側には、業種や勤務地にこだわらず、幅広い選択肢を持つことが重要となる。

⇒ 詳しくは山形労働局のWEBサイトへ