2025年2月8日
労務・人事ニュース
岩手県の外国人労働者数が過去最高!前年比11.1%増の7,866人が活躍中(令和6年10月末時点)
岩手県における「外国人雇用状況」の届出状況を公表します(令和6年10月末時点)(岩手労働局)
岩手労働局が発表した最新の外国人雇用状況によると、令和6年10月末時点での岩手県内における外国人労働者数と外国人を雇用する事業所数は、ともに過去最高を記録しました。外国人を雇用する事業所は1,253カ所に上り、前年同期比で53カ所増加しました。さらに、外国人労働者数も7,866人となり、前年同期比で784人の増加となっています。この傾向は、地域の労働力不足を補う形で外国人労働者の活用が進んでいることを示しています。
外国人労働者の国籍別構成を見ると、最も多いのはベトナム出身者で2,345人、全体の29.8%を占めています。次いでインドネシアが1,276人(16.2%)、フィリピンが1,228人(15.6%)、中国が760人(9.7%)、ミャンマーが690人(8.8%)と続いています。特筆すべき点は、インドネシアとミャンマーの増加率が高く、それぞれ前年同期比で397人(45.2%)と201人(41.1%)の増加となったことです。一方で、中国からの労働者は92人(10.8%)減少しており、国籍によって傾向にばらつきが見られます。
在留資格別に見ると、最も多いのは「技能実習」で3,825人、全体の48.6%を占めています。次いで「専門的・技術的分野」で2,167人(27.5%)、「身分に基づく在留資格」が1,085人(13.8%)、「資格外活動(留学含む)」が539人(6.9%)となっています。技能実習生が依然として多数を占める中、「専門的・技術的分野」での増加が顕著で、前年同期比で383人(21.5%)の増加となりました。これは、高度人材としての外国人労働者の採用が増加傾向にあることを示しています。
産業別に見ると、最も多くの外国人労働者を雇用しているのは製造業で、4,133人(52.5%)が従事しています。次いで、建設業が650人(8.3%)、卸売・小売業が618人(7.9%)、農業・林業が565人(7.2%)となっています。製造業においては、特に食料品製造業が最も多く、全体の31.8%を占めています。このことから、食品加工業を中心に外国人労働者が不可欠な存在になっていることが分かります。
事業所の規模別に見ると、最も多く外国人労働者を雇用しているのは「30人未満」の規模の事業所で623カ所(49.7%)を占め、前年同期比で42カ所増加しました。一方で、労働者数「100~499人」の規模の事業所では2,667人(33.9%)の外国人が働いており、前年同期比で221人(9.0%)の増加となっています。中小企業においても外国人労働者の活用が広がっていることが見て取れます。
このように、外国人労働者の増加は、岩手県内の産業界において不可欠な要素となっており、特に製造業を中心にその活躍の場が広がっています。今後も外国人労働者の受け入れを促進し、彼らが安心して働ける環境を整備することが、企業にとっての重要課題となるでしょう。
⇒ 詳しくは岩手労働局のWEBサイトへ