2024年8月22日
労務・人事ニュース
岩手県の高卒者向け求人が5,864人に!産業別・地域別で見る就職の現状
令和6年3月新規高等学校卒業者の職業紹介状況(令和6年6月末日現在)(岩手労働局)
岩手県における令和6年3月新規高等学校卒業者の職業紹介状況に関するデータを基に、詳細な分析と内容を提供します。このデータは、就職率、求職者数、就職者数、産業別就職状況などを含む広範な内容をカバーしています。
令和6年3月の新規高等学校卒業者に関する職業紹介状況において、全体の就職率は99.9%と非常に高い数値を維持しています。しかしながら、前年同期と比較すると0.1ポイントの減少が見られます。これは、県内就職率も同様に99.9%であり、こちらも0.1ポイントの低下となっています。具体的な数値としては、全体の就職者数は2,087人であり、前年同期比で136人(6.1%)の減少が報告されています。県内での就職者数は1,493人で、こちらも144人(8.8%)の減少となっています。
求職者数についても同様の傾向が見られ、全体で2,089人と134人(6.0%)減少しており、県内では1,495人と142人(8.7%)の減少が記録されています。この減少傾向は、県内外就職者割合にも影響を及ぼしており、県内就職者の割合は71.5%で、前年同期比で2.1ポイントの低下が見られます。一方、県外就職者の割合は28.5%で、こちらは2.1ポイントの上昇が確認されています。
産業別の就職状況を見てみると、最も多いのは製造業で930人が就職しており、全体の44.6%を占めています。しかし、この数値も前年同期比で1.0ポイントの減少となっています。次に多いのは卸売・小売業で243人(11.6%)、建設業が229人(11.0%)と続いています。これらの業種でも若干の減少が見られますが、大きな変動はありません。
この他にも、宿泊・飲食サービス業が134人(6.4%)、医療・福祉が124人(5.9%)といった業種でも就職者が確認されています。サービス業や運輸・郵便業、生活関連サービス業、娯楽業などの業種も含め、幅広い分野での就職が報告されています。
地域別の就職状況についても興味深いデータが得られています。例えば、盛岡地域では848件の求人があり、1,831人の求人数が報告されています。この地域の求人件数は前年比で6.7%増加しており、求人数も9.9%の増加が見られます。一方、花巻地域では208件の求人があり、530人の求人数が報告されていますが、こちらは前年比で4.2%の減少が見られます。
県内全体の求人状況を見ると、全体の求人数は5,864人で、過去10年間で4番目に高い数値となっています。これは、岩手県や市町村と連携した求人確保要請や、求人の早期提出を促す取組みが成果を上げていることを示しています。
年度別の就職率の推移を見ると、平成26年から令和6年にかけてほぼ一貫して高い就職率を維持しており、ほとんどの年度で99.9%または100.0%の就職率が記録されています。この安定した就職率は、県内の労働市場が安定していることを示唆しており、特に県内での就職希望者が多いことがわかります。
最後に、労働局とハローワークが実施している取り組みについても触れておきます。学校卒業までに就職が決まらなかった生徒に対しては、本人の適性や能力に応じた個別支援が行われており、就職が早期に実現するよう全力で支援が行われています。このような支援体制が整っていることが、高い就職率の維持に寄与していると考えられます。
企業の採用担当者にとって、これらのデータは新卒採用戦略を立てる上で非常に有益な情報となるでしょう。求職者の数や就職率、地域別の求人状況、産業別の就職動向など、細かなデータを基に、効果的な採用活動を展開することが可能です。
⇒ 詳しくは岩手労働局のWEBサイトへ