2024年12月24日
労務・人事ニュース
岩手県 新卒内定率71.2%!令和7年卒大学生の就職状況が前年同期比1.8ポイント上昇(令和6年10月末日現在)
令和7年3月新規大学等卒業予定者の就職内定状況(令和6年10月末日現在)(岩手労働局)
令和7年3月卒業予定の新規大学生や短大生、高等専門学校生を対象とした就職内定状況が、岩手労働局により公表されました。データは令和6年10月末時点のもので、地域の雇用動向を把握する重要な指標として位置づけられています。大学生の就職内定率は前年同期比で1.8ポイント上昇し、71.2%に達しました。一方で、短期大学生の就職内定率は前年より2.2ポイント低下し42.2%となっています。その他の専門学校や高等専門学校、公的職業能力開発施設などにおける就職内定率も、前年同期比で増減の動きが見られました。
大学生の内定状況について詳しく見ると、全体の就職内定率は71.2%であり、これは全国的な水準に近い数字です。しかし、県内での就職内定率に目を向けると、33.8%と低い数字が出ています。特に女性は37.2%と男性(29.6%)を上回る傾向が見られましたが、前年同期比では全体的に減少しており、地域内での定着が課題となっています。
短大生については、全体の就職内定率が42.2%と大学生よりも低く、県内就職内定率も36.2%にとどまっています。この結果は、短大生の進路選択において県外志向が強まっていることを示唆しているかもしれません。また、公共職業能力開発施設においては就職内定率が78.3%と高水準を維持しているものの、県内就職の割合は前年より減少しています。
さらに、高等専門学校では、就職内定率が95.4%と非常に高い数字を示しています。この結果は、高専卒業生の専門性が高く評価されていることを反映しています。しかし、県内での就職内定率は前年同期比で低下しており、地域産業とのマッチングを強化する取り組みが必要と言えるでしょう。
専修学校では、全体の就職内定率が51.5%とやや低調で、県内就職内定率も46.0%にとどまっています。この結果から、専修学校生のキャリア支援が更に求められる状況にあることが浮き彫りになっています。
こうした結果を受けて、岩手労働局では、ハローワークの支援メニューを活用した新卒者の就職活動支援をさらに強化する方針を示しています。具体的には、担当者制による個別支援や、応募書類の添削、模擬面接、求人開拓などが提供されています。また、大学などとの連携による出張相談の実施や、地元および全国の求人情報提供を通じて、新卒者が希望の進路を実現できるようサポート体制が整えられています。
これらの取り組みを通じて、地域経済の活性化と若者の地元定着を目指す政策が進められています。就職希望者数や内定者数の動向を見る限り、さらなる取り組みの必要性が感じられますが、これまでの成果も一つの希望の光と言えるでしょう。岩手県内における就職支援の取り組みは、地域社会全体の課題を解決する上で重要な役割を果たしているのです。
⇒ 詳しくは岩手労働局のWEBサイトへ