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2024年5月25日

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建築物の環境負荷を評価する新ツールJ-CAT試行版公開!2050年カーボンニュートラルに向けて

建築物のライフサイクルカーボン算定ツール試行版を公開しました!(国交省)

建築物のライフサイクル全体で発生する二酸化炭素(CO2)を計算するためのツール「J-CAT」(Japan Carbon Assessment Tool for Building Lifecycle)の試行版が公開されました。このツールは、2050年までにカーボンニュートラルを実現するための取り組みの一環として、産業界、政府、学界が連携して開発されました。

J-CATは、建築物を構成する資材の製造、運搬、施工、改修、解体など、建築物のライフサイクル全体で発生するCO2を算定することができます。欧米を中心にこのようなライフサイクルカーボンの削減に向けた取り組みが進んでおり、日本でもこの動きを受けて、ゼロカーボンビル(LCCO2ネットゼロ)推進会議が令和4年12月に設置されました。この会議では、建築物のライフサイクルカーボンの評価方法の開発や、部材・設備などのデータベース問題の検討、海外の情報収集と共有に取り組んできました。

ゼロカーボンビル推進会議は、一般財団法人住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)の内部に設置されており、会議の運営は国土交通省住宅局の補助事業により行われています。会議の委員長はIBECsの理事長である村上周三氏が務めており、国土交通省住宅局などもオブザーバーとして参加しています。

今回公開されたJ-CAT試行版は、正式版の公開が本年秋頃に予定されています。J-CATの詳細やダウンロードは、IBECsの公式ホームページで確認できます。

このツールの公開により、建築業界全体でライフサイクルカーボンの削減に向けた取り組みが加速することが期待されます。建築物の環境負荷をより正確に評価し、持続可能な建築を実現するための重要な一歩となるでしょう。

J-CATの利用を通じて、建築物の設計から解体までの全てのプロセスで発生するCO2を減らす具体的な方法が明確になり、建築業界全体のカーボンニュートラル達成に向けた貢献が期待されています。特に、環境負荷の少ない建築資材の選定や効率的な施工方法の導入など、実践的な対策が促進されることになるでしょう。

日本が2050年までにカーボンニュートラルを実現するためには、建築業界全体の協力と取り組みが不可欠です。今回のJ-CAT試行版の公開は、その大きな一歩であり、今後の進展に注目が集まっています。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ